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2020年7月豪雨災害から1ヵ月/権限代行で復旧工事進む/主要道の早期啓開、仮設住宅整備など迅速対応
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>熊本県南部を襲った2020年7月豪雨災害から1カ月を迎える。被害が大きかった国道219号では、国土交通省による権限代行に切り替え、急ピッチで復旧工事を進めている。熊本県が整備する応急仮設住宅も2日に第1号団地の入居が始まった。
被災した人吉市と熊本・八代を結ぶ主要道は九州自動車道の1本のみ。219号の不通により、沿道の球磨村は孤立し、南九州西回り自動車道や国道3号につながる芦北町への移動も制限されている。
219号の早期啓開に向けて7月22日に、権限代行による災害復旧事業に着手した。熊本県と県内市町村に代わって国交省が補助国道、県道、市町村道の延長約100㎞の復旧事業を担当する。219号と並行する県道を組み合わせた1本の啓開ルートの確保を8月上旬をめどに進めている。
権限代行では、氾濫が発生した球磨川に架かる10橋の復旧工事も担当する。このうち、通学路に指定されている人吉市街地の西瀬橋の仮橋設置に先行着手した。500tクレーンで組立式ワーレントラス橋を架設する計画で、1日にクレーンを搬入した。工事は丸昭建設、日本鉄塔工業が担当している。
河川は、大量の土砂と流木により河道の閉そくが確認された熊本県管理の球磨川水系9河川について、緊急的な土砂・流木の撤去作業を権限代行で実施している。7月28日に川内川を和田商会の施工で着手し、3日からは丸昭建設、味岡建設が加わり工事を加速させる。ほかの対象河川でも小川で技建日本と随意契約するなど進捗を見せている。
球磨川本川で発生した堤防決壊の応急復旧は7月9日までに完了している。出水期が終わる10月以降に本復旧に入る予定だ。
災害復旧事業の中心を担う熊本県建設業協会の松村陽一郎人吉支部長は、「インフラ整備を通して地元住民の生命と財産を守ることは地域建設企業の使命だ。スピード感を持って復旧を進めたい」と気を引き締める。
応急仮設住宅は、7月31日現在で425戸の整備が計画されている。第1号となる33戸の仮設住宅が同日完成し、2日に入居を始めた。移動式の木造仮設住宅「ムービングハウス」を採用し、早期供用を実現した。
残り50%掲載日: 2020年8月4日 | presented by 建設通信新聞