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  • ロボット活用を実証研究/大成建設ら コロナ支援に照準/医療現場の課題解決

     大成建設は、市販されている自律走行型の多目的ロボット「temi」を駆使した新たな病院運用システムの構築に乗り出す。8月から名古屋大学医学部附属病院メディカルITセンター(名古屋市)をフィールドに実証研究を開始した。医療現場における省人化へのニーズや新型コロナウイルスなどの感染症にも対応する医療機関向けソリューションの確立が狙い。

     

     AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)・ロボティクスなど先進技術を取り入れることで、施設整備(ハード)と病院運営・医療サービス(ソフト)を融合させる次世代型病院「スマートホスピタル」構想の実現に向けた取り組みの一環となる。

     

     深刻な人手不足に向き合う医療現場の省人化や、新型コロナによって明らかになった患者への治療と感染予防の両立など、これからの医療現場に求められるソリューションの構築を狙う。

     

     とりわけ7月以降に感染者が増加を続けている新型コロナへの対策として、医療現場を支援するロボットの活用が有効と判断した。

     

     10月末までを期間として、名古屋大学医学部附属病院メディカルITセンター、自律走行型の多目的ロボット(機器)の提供やロボットに搭載する動作プログラム「BuddyBot」の開発を手掛けるモノプラスと共同で実証研究を実施。医療現場のニーズやロボットに付加すべき機能・システムを掘り起こすことで、医療現場向け「temi」の開発を目指す。

     

     早期に実用化できれば、ロボットによる病院業務の代行やスタッフと患者との接触機会の減少など、業務負担の増大や感染リスクの増大が指摘されている医療現場への“コロナ支援”として注目されることになりそうだ。

     

     ロボットのテレビ通話機能を活用した集中治療室での医師と看護師の遠隔コミュニケーションツール(医師による遠隔での診察・指示)としての活用や書類・医薬品の搬送代行、来訪者のマスク着用の有無の識別・入館防止(未着用者へのロボットによる声かけ)などの実証を行う。

     

     病院から追加提案されるニーズ次第で、12月末までの実証期間の延長も想定。ロボットによる入院オリエンテーション(入院患者への説明)やロボットが自律走行して感染者の病室を巡回する遠隔回診など、焦点となっている医療現場の安全性の確保と業務の効率化を両立させる支援ツールとしての確立を急ぐ。

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    掲載日: 2020年8月20日 | presented by 建設通信新聞

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