当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 賢く投資・賢く使うインフラマネジ展開/社整審 最適管理と利活用徹底

     国土交通省は21日、持続可能で質の高い社会資本整備を実現するため、2021年度からインフラマネジメントを展開する方針を打ち出した。インフラにマネジメントの視点を取り入れて 管理の最適化と利活用の徹底を進めることで、将来の利用を見据えた質の高い整備を可能にし、それによってさらに管理の最適化と利活用が進むという「正のスパイラル」を生み出す。策定作業中の第5次社会資本整備重点計画に位置付け、21年春ごろの閣議決定を目指す。

     

     社会資本整備審議会計画部会と交通政策審議会交通体系分科会計画部会の合同会議を同日開き、今後の社会資本整備のあり方として提示した。

     

     インフラのストック効果を最大化し、国民生活や社会経済活動を支える基盤とするため、管理の深化と第4次計画にない利活用の視点を第5次計画に盛り込み、「賢く投資・賢く使う」考えの徹底を鮮明に打ち出す。整備のあり方は第4次計画から大きく変えない方針だ。

     

    3523

     

     インフラマネジメントの軸とするのが、「インフラ管理の最適化」と「インフラの経営的管理」の2つ。具体的にはインフラ管理の最適化に向け、▽予防保全への本格的な転換▽メンテナンス分野の新技術活用▽既存インフラの集約・再編--を進める。管理を最適化することで維持管理費を縮減・平準化できるほか、結果として新規整備に投資可能な費用が増え、将来の投資余力の確保につながると期待する。

     

     インフラの経営的管理では、情報技術・新技術の活用とインフラ空間の多面的・複合的な利活用に取り組む。実現に向け、第5次計画を貫く原則にデジタル化とスマート化を位置付け、新技術を活用した社会資本整備を展開するとともに、都市機能を併せ持った治水施設の整備など分野間連携を進める。

     

     インフラマネジメントの展開によって生み出されると見込む正のスパイラルは、安定的・持続的な公共投資の確保と、社会資本整備を担う建設産業の進化を前提としている。「技術革新などを取り込みつつ、高い生産性の下で良質な建設サービスを提供する産業へと進化」することを建設産業の目指す姿として示し、ICTやデータの活用による生産性向上と、建設キャリアアップシステムの活用などによる担い手の確保・育成の2本柱で進化を促す。

     

     第5次計画の重点目標には、▽自然災害から国民のいのちと暮らしを守る社会づくり▽予防保全などによるインフラ管理の最適化▽コンパクトで活力ある魅力的な地域づくり▽人流・物流の促進による経済の成長力の底上げ▽情報技術の利活用・新技術の社会実装によるインフラの新たな価値の発現▽インフラ空間の多面的・複合的な利活用による生活の質の向上--の6点を掲げる。

     

     主な施策には、流域治水、災害に強い交通ネットワークの構築、予防保全に基づくインフラ管理の徹底、経済の好循環を支える基盤整備、i-Constructionの推進、国土交通データプラットフォームの整備を示した。

     

     合同会議では、交通政策基本計画の見直しも議論し、国交省は第5次社会資本整備重点計画と同じ21年春ごろの閣議決定を目指す。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2020年8月24日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事