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建退共の予定運用利回り/1.3%に引下げ 掛金日額320円/来年10月めどに実施/労政審部会
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会の部会は26日、建設業退職金共済制度の退職金額に関する予定運用利回りを現行の3.0%から1.3%に引き下げるとともに、掛金日額を10円引き上げて320円とすることが適当との意見をまとめた。予定運用利回りに対応するシステム改修の準備期間などを確保するため、2021年10月をめどに実施することが適当としている。
勤労者生活分科会の中小企業退職金共済部会(部会長・内藤恵慶應義塾大法学部教授)で、特定業種退職金共済制度の財政を検証し、労使双方の代表委員が建退共の見直しを適当とすることで意見集約した。
建退共の累積剰余金は、前回(14年)の財政検証時に約868億円あったが、新型コロナウイルス感染症の拡大に端を発する金融市場の大幅な変動などの影響を受け、19年度末には約630億円に減少した。今後さらに減少すると見込まれている。
建設業界を挙げて建設労働者の処遇改善に取り組み、民間工事での建退共制度の普及や制度の適正履行の実現に向けた取り組みも進める中で、制度の魅力を維持し、退職金の水準を確保しながら制度を安定的に運営するためには、予定運用利回りを引き下げる必要があると判断した。
建退共制度を運営する勤労者退職金共済機構の建設業退職金共済事業本部は予定運用利回りを「1.3%以上1.5%以下」に引き下げる方針を7月に固めていたが、中小企業退職金共済部会の検討で1.3%に決まった。
掛金日額の引き上げに向けては今後、掛金日額を定める特定業種退職金共済規定を同機構が変更し、厚生労働大臣の認可を受ける手続きが必要になる。
部会は、特定業種で経営を取り巻く環境と雇用状況の変化が生じているとして、今後の特定業種退職金共済制度のあり方を検討することが適当との意見もまとめた。
また、金融情勢の急激な変化で大幅な利益または損失が今後発生した場合は、必要に応じて予定運用利回りを再度検討する必要があると指摘している。
残り50%掲載日: 2020年8月27日 | presented by 建設通信新聞