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  • NECとNTTコム/DC用に新冷媒冷却/空調消費電力を半減

     NECとNTTコミュニケーションズは、データセンター(DC)内の通信設備用空調で、ノンフロンの新冷媒冷却システムを開発した。空調消費電力を従来の半分に低減できる。NECが2022年の製品化を目指し、NTTコミュニケーションズの施設への導入を検討する。将来的には、大規模冷却設備が必要な病院や複合商業施設などへの適用・提供も視野に入れている。

     

     国内のDC市場は、年率10%以上の高い伸び率を示し、首都圏の全消費電力のうち約12%が通信装置などによる電力といわれている。特にDCの消費電力の約30%以上を占める空調消費電力を低減できれば大きな効果がある。消費電力低減には、冷却効率を向上させる必要があり、発生熱源付近で冷却する方法が一般的に採用されているものの、配管が容易な水冷システムによる局所空調では、受熱部機器が大きく、後付けでの設置が難しい。従来の冷媒では、高圧ガスを使用するため、有資格者による管理が必要になるといった課題もある。

     

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     今回開発した冷却システムでは、熱交換性能が高い「相(気体液体)変化冷却システム」を導入した。配管内の気体と液体を分離することで、冷媒蒸気の流れをスムーズにして低圧冷媒を大流量で流せるようになった。NTTコミュニケーションズの排熱ノウハウや温度管理技術を組み合わせれば、大型空調機に相当する40kW冷却能力での消費電力を現行比で半分以下に削減できる。受熱性能も水冷システムの2倍以上に向上し、受熱部の高さを従来の半分に抑える小型化も実現した。天井高が低いフロアでの局所空調や既存建物・設備への後付けが可能になる。

     

     今回使用する新冷媒(R1224yd)を使った空冷空調機システムの実用化は「世界初」(NEC)という。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「戦略的省エネルギー技術革新プログラム(データセンター・通信局舎のエネルギーマネジメント技術の開発)」で開発した。

     

     今後は、地球温暖化抑止効果を高めるため、排出熱の温水、発電、 農業などへの活用といった2次利用による新ビジネスモデル創出も目指す。

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    掲載日: 2020年8月31日 | presented by 建設通信新聞

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