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信頼性など討論/建築分野のAI活用/建築学会
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>日本建築学会(竹脇出会長)の「AIの利活用に関する特別調査委員会」(野城智也委員長)は9日、「建築・都市分野におけるAI(人工知能)の利活用-その課題と可能性」をテーマにしたパネルディスカッションをオンライン形式で開いた。AIが導いた結果の信頼性・検証可能性の技術上、社会制度上の扱いや、建築技術者とデータサイエンティストとの協働のあり方などについて、7人のパネリストが意見を交わした。
冒頭、野城委員長は「パネルディスカッションがわれわれとAIが今後、どのように付き合っていくべきなのかなどの手がかりとなることを期待している」とあいさつした。
パネルディスカッションでは、AIが導き出した結果に対するリテラシーなどについて意見を交わした。パネリストからは、「確実性については100%の答えが出ることはあり得ない。その結果を人がどう解釈するのかが重要だ」「ブラックボックスだからといって使わないという立場の人もいるが、使ってみないと始まらない。問題があれば走りながら解決していくべき」などの意見が出された。
建築分野への活用については、複雑な建築に使った場合、細かい部分での収まりができないという課題もあることから、「柱のバランスだけに使うなど、精度と目的に合わせて個別に活用していくしかない」という意見もあった。
AIの利活用促進による設計事務所の将来像に対しては、「図面を引くだけではなく、育てたAIが吐き出すアウトプットを売ることになる」と見通す声も上がった。
パネルディスカッションは8-10日に千葉大西千葉キャンパス(千葉市)で予定していた学会大会で開かれる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で大会の諸行事が中止になったことからオンラインで実施した。
参加した7人のパネリストはAIの利活用に関する主題解説後、ディスカッションに参加した。
主題解説のテーマとパネリストは次のとおり(敬称略)。
▽建築分野におけるAI利用概観=井野昭夫(構造計画研究所)▽建築環境工学とAI=大岡龍三(東大生産技術研究所)▽デザインとAI=山田悟史(立命館大)▽建築法規とAI=武藤正樹(建築研究所)▽インフラ管理における統計数理の活用=土谷隆(政策研究大学院大)▽データ・ドリブンの都市デザイン=吉村有司(東大先端科学技術研究センター)▽デジタルシティとAI=豊田啓介(noiz architects、東大生産技術研究所)。
残り50%掲載日: 2020年9月10日 | presented by 建設通信新聞