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  • 世界初“6m継ぎ”装置/完全機械化で安全性向上/山岳トンネルのロックボルト打設/大成建設・古河ロックドリル

     大成建設は、3mのロックボルト2本を機械的に継ぎ足して“6mロックボルト”を打設する世界初の装置を開発した。古河ロックドリルとの共同開発となる。打設装置の全長を抑えることで、従来の打設装置が収まらないような小断面での機械施工を可能にしている点が特徴。機械化によって、打設作業の省人化と山岳トンネル工事の安全性の向上を図っていく。

     

     新たに開発した6m継ぎロックボルトの打設装置を搭載した専用機「ボルティンガー」を国土交通省九州地方整備局発注の熊本57号滝室坂トンネル東新設(一期)工事に導入。本体工でのロックボルトの打設を開始した。

     

     打設装置の長さを抑えることで、ベンチカット工法など、従来の6mロックボルト専用装置が収まらない小断面での機械施工を実現。穿孔からモルタルの充填、3mロックボルトの接合・挿入まで一連の流れを完全に機械化することになる。

     

     切羽近傍での打設作業を機械化することで、省人化と安全性の両立を図っていく狙いがある。

     

     地山状態が悪い場合に用いるベンチカット工法のように断面を分割して掘削すると、全長が約7.5mと長い従来の打設装置はベンチ部分が干渉して施工できない。結果として“人力”での打設作業になってしまうという課題があった。

     

     そうした従来施工における課題の解消へ、打設装置の全長を約6mに短縮。ベンチカット工法など小断面での機械施工に対応する。

     

     2つの穿孔ブームで行う切羽の穿孔と、打設装置でのモルタルの充填やロックボルトの接合・挿入を完全に機械化。作業員が切羽近傍に立ち入ることなく、安全に作業を進めることができる。

     

     機械化によって、打設作業員が不要となることから、これまで計5人(オペレーター2人、モルタル操作者1人、打設作業員2人) で行っていた打設作業は計3人に削減。40%の省人化が図れる。

     

     同社は第1弾となる滝室坂トンネルでの1号機に続き、2020年度に複数現場へのボルティンガーの導入を予定。フルオートのドリルジャンボをベースとした2号機と3号機はモルタル供給装置を機械本体に一体化することで、さらなる省人化(オペレーター2人による施工)を図る。3次元座標によるナビゲーション機能の搭載で、より精度の高い施工を追求していく方針も示している。

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    掲載日: 2020年9月16日 | presented by 建設通信新聞

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