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3Dデータ 高精度に分類・解析/9月17日からソフト提供/スキャン・エックス
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【サブスク契約で初月、30日間無料】
2019年10月に設立したスタートアップの「スキャン・エックス」(東京都新宿区、宮谷聡代表、ホン・トラン代表)は、3D点群データをオンライン上で高精度に分類・解析できるソフト「スキャン・エックスクラウド」の提供を17日から始める。サブスクリプション契約で、容量の重いデータから必要なデータを抽出し、スムーズに扱えるようにできる。初月は、キャンペーンとして30日間、無料で利用できる。
ICTを活用した土木工事などでは、最初に3Dスキャナーやドローンによるレーザー測量などで地形の3次元点群データを取得し、それをベースに設計などを進める。ただ、解析ソフトが高額な上、専門家でなければデータを扱いにくいという課題があるほか、データ容量が大きく高性能パソコンが必要になるなど作業環境が限られ、データ共有にも手間がかかる。
スキャン・エックスの代表者は、イスラエルのスタートアップでSLAM(自己位置推定・周辺環境地図作成技術)や3D点群データ解析の経験を積んでおり、この技術を生かして「スキャン・エックスクラウド」を開発した。スキャナーやレーザー測量で取得した点群データをスキャン・エックスクラウドにアップロードすれば、自動でフィルタリング処理し、ファイルサイズ圧縮やノイズ除去、地表面抽出などができる。地表面の抽出精度は、「従来品の2倍近い」としている。
建物や樹木の分類にも対応しており、ニーズに合わせた統計的手法や機械学習を使った特定物体の抽出もできる。点群からのメッシュデータ生成にも対応し、等高線データを生成して図面データ形式でも出力可能。地上型3Dスキャナーやドローンなどのレーザー測量、車両搭載型MMS(モービルマッピングシステム)、SLAMベースのスキャナーなどさまざまな測量機器に対応し、ファイル形式も国内で使用される形式のほぼすべてに対応する。図面データと重ね合わせて出来形管理帳票を出力する機能も20年内には提供できる見込み。
2ギガのデータのアップロードであれば30分ほどで分類・解析可能で、 解析後のデータ容量は軽く、 携帯端末でもデータを閲覧・ 利用できる。複数ユーザーによる複数現場のデータの同時処理も可能だ。
図面と3Dデータの比較による出来形管理や森林台帳の生成などでの活用を想定しているほか、手持ちスキャナーと組み合わせた災害現場の調査、水流シミュレーションや冠水シミュレーションによる災害リスク予測といった活用も可能になる。
月10プロジェクト・500ギガ(1プロジェクト50ギガ)まで利用可能で、価格は1アカウント当たり月額2万9800円(税込み)。利用可能データ容量は、2カ月目以降、1カ月10プロジェクト分を増やせる。
残り50%掲載日: 2020年9月16日 | presented by 建設通信新聞