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  • 正確な歩掛りで積算を/魅力ある業界に不可欠/トンネル専門協がセミナー

     日本トンネル専門工事業協会(野崎正和会長)は17日、東京都港区のメルパルク東京で2020年度の秋季セミナーを開いた。

     

     冒頭、あいさつした野崎会長は「少しずつ廃業や倒産が増えてきており、背景には人手不足とともに、一生懸命努力して出来高を上げて会社を切り盛りしようと頑張っても、その頑張った歩掛かり(データ)を基に、さらに厳しい積算単価での受注を求められ、企業努力をすればするほど、自分で自分の首を絞めることになるという悪循環がある」とし、「このままではトンネル専門工事業者は衰退していくだけだ」と現状に強い危機感を表し、「機械化も重要だが、働く時間と月の日数の実態を発注者が認識し、本当の歩掛かりを知ってもらい、正確な歩掛かりによって積算してもらいたい」と訴えた=写真。

     

     背景には、「国土交通省の積算は1日8時間の実働7時間だが、中身は10時間というのが実態だ。NEXCOや鉄道建設・運輸施設整備支援機構などは、いまでも10時間かつ月23日の積算となっている」という状況がある。これでは、「残業時間の上限拘束、有給休暇の年間5日取得の義務化などの改正労働基準法に対応できず、是正勧告を何度も受け、営業停止になるという話を国交省と日本建設業連合会にした」とも報告。

     

     「安全な環境で魅力ある業界にするためには、行政やゼネコンの支援と協力が必要なことも訴えてきた」とし、「個々の会社ではできないことに力を合わせて取り組んでいこう」と一層の協力を要請した。

     

     セミナーでは、各委員会から調査研究報告が行われ、組織広報委員会の森崎英吾朗副委員長がオンラインで、トンネルあるあるアニメ『知ってる? トンネル』を製作し、動画投稿サイト・ユーチューブに公開したほか、インスタグラムにトンネル貫通写真の連続投稿を始めたことを説明。さらにトンネル探究家の花田欣也氏が業界内外のトンネル好きとオンラインで対談する『トンネル探究家・花田欣也が迫るトンネルの世界』を協会のユーチューブチャンネルでスタートしたと報告した。

     

     このほか、労務安全衛生専門委員会の勝又徹委員長が47件の好事例をまとめた「安全対策好事例集(見える化)」の内容を紹介。行政講演では、成毛節厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課環境改善室長が「粉じん障害防止規則及び隧道等建設工事における粉じん対策に関するガイドラインの改正概要」について講演した。

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    掲載日: 2020年9月23日 | presented by 建設通信新聞

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