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関東整備局/GLドローンで7万㎡計測/世界初の大規模海岸地形3次元化
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>関東地方整備局は28日、西湘海岸(神奈川県二宮町)でグリーンレーザー(GL)スキャナー装置を搭載したドローンを使って計測した。東京都や神奈川県の職員も参加した。海岸沿いを約50mの高さから毎秒約2.5mのスピードで2往復し、計約7万㎡を計測した。補正やノイズ処理などをした詳細な3次元データ化までの時間は通常1、2週間程度かかる。だが、災害などの緊急時は、翌日には完成させることも可能だという。管理業務以外の活用にも期待が集まっている。
同局と茨城県、千葉県、東京都、神奈川県が連携して取り組む世界初という大規模な海岸地形の3次元データ化プロジェクトの一環となる。
西湘海岸は、関東整備局管内で唯一、直轄海岸保全施設整備事業の場所となる。岩盤型SeiSYo工法を用いて岩盤型潜水突堤6基の設置と砂礫養浜を行う予定だ。整備局京浜河川事務所の中村和幸地域防災調整官(西湘海岸担当)は、今回の計測について「モニタリングに役立つ」と意義を強調した。整備前後の差分管理などに役立てるためにも継続的に計測する考えを明らかにした。
計測作業は、整備局のドローンを専門的に運用するチーム「関東River-SKY-i」(関東リバースカイアイ)のメンバーが担った。パイロットの熊木正河川部河川工事課砂防係長は計測を終えた後、「ノウハウを蓄積し、作業手順の知見を深めていきたい」と話した。潮の満ち引きや海風、白波がたつなど環境変化が大きい海岸での計測技術をさらに高めていく。
機器はアミューズワンセルフ(大阪市)が開発し、パスコが販売などを手がける。計測をサポートするパスコの間野耕司新空間技術部空間情報課長は、航空レーザーに比べて範囲は限られるが、高精細な計測ができる特性などを説明した上で「新たなビジネスモデルを確立したい」と意気込みを示した。引き続き人材育成や計測の標準化などにも力を入れる構えだ。
関東リバースカイアイの事務局を務める整備局の柳澤亘低潮線保全官は、初計測を終え、「一定の成果を確認できた」と話す。今後は他の都県での計測も順次進めていく予定だ。
残り50%掲載日: 2020年9月30日 | presented by 建設通信新聞