建設技術者向けNEWS

　長谷工コーポレーションは、超高層マンション建設の生産性を向上させる 「超高層ＰＣａ梁分割システム」を開発した。 梁分割シミュレーションの検討時間を従来の半分程度に短縮できる。長谷工版ＢＩＭと連動させれば、プレキャスト （ＰＣａ）工場との情報化生産も可能になる。

　同社では、超高層マンションの施工で、工期短縮や品質の安定化を目的に、ＰＣａ工法を採用している。その際、専門工場で製作した柱・梁などのＰＣａ部材を作業所まで運搬するトレーラーが積載できるよう、容量・重量やクレーンの吊り上げ可能重量、柱・梁の接合方法、設備・電気の貫通部などを考慮したＰＣａ分割位置について検討する必要があり、ＰＣａ製作図の作成に多大な時間と労力がかかっていた。

　「超高層ＰＣａ梁分割システム」は、特別な専門知識や経験がなくても梁寸法やコンクリート強度、接手の長さなどの施工条件を入力するだけで梁分割をシミュレーションできる。マンションの設計・施工・販売・管理まであらゆるステージでＢＩＭモデルを活用する「長谷工版ＢＩＭ」と連携させることで、ＰＣａ工場との情報化生産が可能となり、ペーパーレス化による生産性向上やＰＣａ製作図などの省略といった効果が得られる。