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川崎重工/ガス透過膜で換気/常盤橋タワーに実証機
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>川崎重工は、オフィスビルなどを対象に快適な室内環境を創出できる、ガス透過膜を使った新換気システム「SEPERNA(セパーナ)」を開発した=写真。ガス分子径の数十倍程度の微小孔を有するガス透過膜を採用している点が特長。科学技術振興機構(JST)の支援事業として、2015年12月から実施していた神戸大学と共同研究の成果となる。
人の呼吸によって排出されたCO2を屋外に放出することを目的に行われる換気だが、オフィスビルなどで一般的に活用されている従来の換気システムは、換気することでアレルギーなどに影響する屋外の花粉や黄砂、PM2.5などの浮遊微粒子を室内に引き込んでしまうという課題があった。
新たに開発した「SEPERNA」はガス透過膜を用いることで、従来の換気システムで不可欠だったフィルターを使用しない。従来システムの課題であった屋外の浮遊微粒子を引き込むことなく換気できるというメリットがある。
CO2などのガス成分を屋外に放出する際に適切な温度・湿度の空気を活用することで、換気した空気を調温・調湿するために必要な電力消費も削減。エアロゾル化した飛沫の除去効果も期待されているという。
今後、三菱地所が中心となって建設を進めている「TOKYO TORCH」(東京駅前常盤橋プロジェクト)の常盤橋タワーに実証機を設置。その有効性を検証すると同時にガス透過膜のさらなる性能アップに向けた研究開発も続けていく。
装置の小型化に取り組むことで、オフィスビルや商業ビルだけでなく、住宅やホテルなど幅広い用途での展開を目指す。将来的に旅客船など交通機関における換気システムとしての採用も見込む。
残り50%掲載日: 2020年10月19日 | presented by 建設通信新聞