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大林組、KDDI、NEC/5G使い遠隔操作25%改善/商用化待ち現場導入へ
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大林組はKDDI、日本電気(NEC)と共同で、次世代移動通信システム「5G」環境による建機の遠隔施工に成功した。5Gの高速・大容量通信と高精細の4Kカメラ映像を使った独自システムにより、遠隔地からの操作性は従来システムに比べ最大25%改善した。2020年に予定されている5G商用化に合わせ、システムの現場導入に踏み切る。 3社は埼玉県川越市の大林組東京機械工場で、2週間にわたり実証試験に取り組んできた。
災害復旧などの危険作業には1990年代から建機の無人化施工が導入されてきたが、建機に設置したカメラからの映像と建機を俯瞰(ふかん)する映像を頼りに作業するため、操作性は搭乗した場合に比べて作業効率が6割程度低下していた。
近年は通信環境が大容量・高速化しているものの、現在の遠隔操作に使われているWi-Fi環境では通信速度や容量に限界がある。実証実験では、よりリアルな映像を見ながら遠隔操作できる次世代の5G通信環境をベースに操作性を検証した。
操作レバー部に装着するだけで無人運転を可能にする大林組開発の遠隔操作装置「サロゲート」を取り付けた建機に、高精細4Kカメラ2台、2K全天球カメラ1台、2K俯瞰カメラ2台を装着。実証試験ではこれらのカメラ映像を28ギガヘルツ帯の超多素子アンテナによるビームフォーミングを活用し、75m離れた遠隔操作室に伝送した。
操作室では裸眼でも自然に立体視が可能な4K対応の3次元モニターを導入することで、オペレーターの操作性が向上し、従来のWi-Fi通信環境に比べて15-25%の改善効果を確認した。15日には報道陣に50cm角のコンクリートブロックを遠隔操作で迅速に移動する作業風景が公開された。
大林組が建機の遠隔操作システム開発と試験、KDDIが総務省の技術試験事務における5G総合実証試験の推進、NECが28ギガヘルツ超多素子アンテナを用いた通信機器の開発と試験を担当。同日の会見で、大林組の古屋弘技術本部技術研究所上級主席技師は「5G環境が整えば、現場の近くに置いていた遠隔操作室が必要なくなり、全国どこからでも操作が可能になる」と強調した
残り50%掲載日: 2018年2月16日 | presented by 建設通信新聞