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  • GLドローンで県管理海岸初計測/関東整備局らの3次元データ化プロジェクト

     関東地方整備局は21日、茨城県とともに小宮作海岸周辺(鹿嶋市)でグリーンレーザー(GL)スキャナー装置を搭載したドローンによる計測を実施した。両者と千葉県、東京都、神奈川県が連携して取り組む世界初という大規模な海岸地形の3次元データ化プロジェクトの一環で、今回は初めて県管理の海岸をフィールドとした。茨城県からは外郭団体の職員を含めて約15人が参加した。県職員は導入検討の有用性などについて質問した。ドローンは管理業務などさまざまな施策への展開が期待されている。

     

     整備局の村松悦由河川部地域河川調整官は「グリーンレーザードローンは去年から導入し、各整備局に1台ずつ配備された。機器は高価だが、きょう飛ばして計測する作業を外注すれば数百万円はかかる。技術が進歩し、そうした作業が手軽にできるようになってきた」とあいさつした。プロジェクトの経緯などについて述べ「きょうが初めてなので、試験も兼ねて飛ばす。うまくいけば今後定期的に各都県と協力しながらデータを収集したい」と力を込めた。

     

     整備局の職員が操作手順などを説明した上で、海岸線沿いを約1㎞計測し、簡易的なプレビュー解析までを行った。立ち会った県職員からは「暗い中でも操作できるのか」「風の影響はどうか」「同じ装置を搭載したヘリコプターとの違いは何か」などの質問があり、関心の高さをうかがわせた。

     

     今回調査した海岸は、県が鹿島灘海岸侵食対策事業として粗粒材養浜工事を進め、年に1回深浅測量している。

     

     茨城県の鈴木敬土木部河川課(改良・海岸担当)課長補佐は「深浅測量は人力と船を使って作業をしている。それがこのドローンを使って代替できれば、頻繁にデータを収集できる。さらに費用的な面からもメリットがある。侵食対策事業にも効果的だ」との考えを示す。

     

     一方で「(機器が高価なため)県としてすぐに導入できるかの判断は難しい。民間測量会社も実施している話も聞くので、購入して計測するか外注するかは検討する余地がある。引き続き国と共同で計測できればありがたい」と述べた。

     

     整備局は今後、千葉県の九十九里海岸、神奈川県の湘南海岸での計測を2020年度中に県などと連携しながら進める計画だ。回数を重ねることで計測の知見を深めるとともに、地方公共団体職員へのノウハウの普及・促進も進めていく。

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    掲載日: 2020年10月23日 | presented by 建設通信新聞

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