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水素エネ活用の新VPP制御システム/竹中工務店が開発・実証/毎分受電制御–需給調整市場に対応
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>竹中工務店は、2021年度から取り引きが始まる需給調整市場に向け、水素エネルギーを含む建物内の電源リソースを統合制御する新たなバーチャルパワープラント(VPP)制御システムを開発し、実証した。同社が独自開発したエネルギーマネジメントシステム「I・SEM」は、これまで蓄電池、発電機、電気自動車などの複数の電源リソースを統合制御しVPPに対応してきた。今回の開発は、再生可能エネルギーから製造して貯蔵でき、脱炭素を目指した新しいクリーンエネルギーとして期待されている水素エネルギーシステムを新たな電源リソースとして追加した。
システムは電力網の電源不足時に電源リソースから発電・放電し、電力余剰時には充電する。これにより、顧客は電力会社・アグリゲーターからインセンティブを得ることができる。
今回開発したVPP制御システムについては、経済産業省の19年度「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業」に参画し、「TAK新砂ビル」(東京都江東区)で実証した。需給調整市場で要求される制御の速さや正確性が達成できることを確認した。
これまでのI・SEMは、電力会社・アグリゲーターからの指令を受けて目標値を設定し、30分間の電力量をその目標値以下とするように制御していた。今回開発したシステムは需給調整市場のルールに従い、1分ごとに受電電力を目標値のプラスマイナス10%以内に制御する。
今後、I・SEMを使ったVPP制御システムの導入により、顧客が保有するBCP(事業継続計画)電源や電気自動車などをVPPの電源リソースとして最大限に活用することで、インセンティブによる経済メリットに加え、電力網安定化への貢献による再生可能エネルギーの増加など、ユーザーの脱炭素の取り組み拡大につなげていく。
残り50%掲載日: 2020年10月29日 | presented by 建設通信新聞