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  • ケーソン躯体/組立日数 約半分に短縮/鹿島 鉄筋を大型ユニット化

     鹿島は、ケーソン工事の躯体構築作業を短縮する「大型ユニット鉄筋先組工法」を開発した。従来のケーソン工事は、躯体構築時の鉄筋組立作業に時間がかかることに加え、高所作業も多く工程・安全面が課題となっていた。同工法の適用により、あらかじめ地上で地組みし大型ユニット化した鉄筋を、新たに開発した吊り治具とトラバーサ(移動の際に鉄筋の形状を保持する装置)を使って揚重することで、ケーソンの傾斜に合わせて正確に鉄筋を継ぎ足すことが可能になる。鉄筋組立作業の生産性が向上するとともに、高所作業が減るため安全性も向上する。

     

     東京都町田市で施工中の「中央新幹線、小野路非常口他工事」(発注者=鉄道建設・運輸施設整備支援機構、施工者=鹿島・オリエンタル白石・鉄建建設JV)に同工法を適用した結果、従来工法に比べ鉄筋の組立日数が約半分になるなど、有効性を確認した。

     

     同工法は、鉄筋をケーソンの躯体形状に合わせて製作した鉄筋組立架台上で配筋・ユニット化した後、トラバーサを使ってユニットの形状を保持する。続いて、大型ユニット鉄筋を揚重する際、油圧式の吊り治具を地上から遠隔操作し油圧ジャッキを伸縮させることで、大型ユニット鉄筋の傾斜をケーソンの傾斜に合うように調整し、姿勢を制御した状態で継ぎ足し個所に移動する。

     

     複数の作業が同時に行われる躯体上での鉄筋組立作業が、現場内の地上ヤードで施工できるようになるため、工程が短縮するほか、足場上での高所作業がなくなり安全性も大幅に向上する。円形ニューマチックケーソンの躯体構築に同工法を適用した中央新幹線、小野路非常口他工事では、縦10m、横10mの大型ユニット化を行った。

     

     今後、同工法の適用現場を拡大するとともに、さらなる改良を進めることで、ケーソン工事の作業の安全性と生産性のより一層の向上を図っていく方針だ。

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    掲載日: 2020年10月30日 | presented by 建設通信新聞

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