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奈良線黄檗~宇治間路盤新設他工事/ICTを積極活用 進捗状況を見える化/成果をほかの現場にも展開
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>京都と奈良を結ぶJR奈良線では、「JR藤森~宇治」「新田~城陽」「山城多賀~玉水」の約14㎞で第2期複線化事業が進められている。鉄建建設はその一環として、黄檗~宇治駅間の複線化と黄檗駅の改良を担当。2023年3月に予定される開通に向けて工事を進めている。
「奈良線黄檗~宇治間路盤新設他工事」は、JR奈良線の黄檗~宇治駅間約2.8㎞を複線化するもので、その中には163mの鋼製桁を架設する宇治川橋梁を始めとした8橋の橋りょう工事や、黄檗駅ホーム拡幅および上屋延伸、通信機器室曳家工、電気機器室増減築工事といった建築工事も含まれている。
同工事の作業所には18人の所員が所属、おおまかに宇治川橋梁と複線化工事の2班に分かれて工事に当たっている。
工事範囲は全線にわたって営業線と近接民家との間隔が狭く、周辺住民への配慮は不可欠だ。数少ない工事用ヤードから資機材を搬入し、施工は昼間営業線近接工事と夜間線路閉鎖工事を施工内容に応じて調整しながら実施しているが「本来は夜間に実施したい作業が騒音などの都合で昼間の作業になることもある」と中山善文所長は語る。作業工程にも影響を及ぼすため、人員の増加や効率化で1日当たりの作業量を増やすなどの対応をしている。
宇治川橋梁では渇水期工事の2期目を迎え、河川内の2橋脚と堤防内の2橋台のうち、左岸側の施工に当っている。上部工の施工は21年6月から始める計画だ。
同現場では、ICTの活用を積極的に進めており、特に視覚に訴えかける取り組みを複数採用している。現場の説明には、「所員の誰でも説明できるようにすること」を目標に、グーグルアースと3DCADに着色したポリゴンを活用する動画を作成。現場周辺の危険個所を示すハザードマップでは、地図上の写真をクリックすると360度カメラで撮影した現地の動画を見ることができる。AR(拡張現実)を活用した見える化も推進しており、施工イメージをタブレット端末を通して見ることができる。中山所長は「求める姿は、各時点での進捗予定ごとの姿も見えるようにすること」だとしており、さらなる進化に意欲を示す。
これらのコンテンツは、中山所長のアイデアを受けて、土木本部i-Con推進部の三瓶晃弘課長が協力して制作している。三瓶課長は「なるべくわかりやすいものができるよう中山所長と相談しながら取り組んでいる」と話す。同現場で得た成果は他現場への展開も視野に入れている。
中山所長は「社内でICT化ナンバーワンの現場を目指す」と目標を掲げた。
*写真撮影時のみマスクを外していただきました
残り50%掲載日: 2020年11月2日 | presented by 建設通信新聞