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躯体のひずみ/光ファイバーで高精度検知/鹿島とニューブレクス ケーソン工法から活用
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>鹿島とニューブレクス(神戸市、岸田欣増社長)は、光ファイバーを活用して躯体のひずみを高速・高精度で検知する管理システムを開発し、ケーソン工法で有効性を確認した。今後はトンネルやダムなどのインフラ新設、維持管理などで活用を目指す。
従来、躯体に光ファイバーケーブルを張り巡らせてからケーブル内に光を伝わらせ、その散乱光を解析して躯体のひずみを検知していた。この方法には、ケーブルが安価で長寿命という利点がある一方、計測時間が5分以上かかるほか、精度が約100マイクロという課題があり、用途が限られていた。
今回、光の検知機器や解析システムを改良し、散乱光の中でこれまで解析が難しかったレイリー散乱の解析を可能とした。この結果、計測時間は5秒程度で、ひずみ1マイクロでも検知できる高精度を得た。
鹿島はこの技術を、まずケーソン工法で活用した。ケーソンを沈設させて地中構造物を構築させる際、ケーソンは圧力や摩擦によってひび割れが生じるおそれがあるが、ケーソンに光ファイバーケーブルを張り巡らせておけば、わずかなひずみなどトラブルの予兆を検知・可視化する。計測結果はクラウドを通じて、ケーソン操作室や遠隔地の管理部門ともリアルタイムで共有できる。
10日の会見で、今井道夫鹿島技術研究所先端・メカトロニクスグループ上席研究員は「ニューブレクスはレイリー散乱の解析技術を、当社はケーブルの敷設など現場のノウハウを互いに持ち寄って、技術を建設向けに改良した。この技術は汎用性が高く、さまざまな工種に展開できる。光ファイバーは長寿命なので、敷設したケーブルを構造物に残置すれば、維持管理にも活用できる」と展望を述べた。
残り50%掲載日: 2020年12月11日 | presented by 建設通信新聞