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  • 調査、測量/提案競技の適用拡大/上流の品質重視全整備局で2018年度から/国交省

    【■リスク対応に“先手”■設計との異業種JVも】

     

     国土交通省は、コンカレントエンジニアリングの視点に立った「建設生産・管理システム」の構築に踏み出す。特に建設生産システムの上流に位置する「地質調査」や「測量業務」における品質を重視。地質リスクの調査・検討業務や3次元地形データの作成業務などを対象に、より技術力を重視した入札・契約方式であるプロポーザル方式の拡大に踏み切る方針だ。 23日の『調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会』で“技術力重視”の姿勢を強調。適切な入札・契約方式の選定として、高度な技術力が求められる地質リスクの調査・検討業務(地質調査)や、設計や施工段階にまで引き継ぐ「3次元地形データ」の作成業務(測量業務)を対象にプロポーザル方式の拡大に踏み出す方針を固めた。

     

     過去の適用実績をみても、土木設計と比較して、測量業務や地質調査におけるプロポーザル方式の適用は圧倒的に少ないが、より生産プロセスの上流から業務の品質を確保していく必要があると判断。2018年度からすべての地方整備局に取り組みを促すことで、フロントローディングの実践につなげていく。

     

     測量・調査の段階から、目に見えない地質リスクを正確に把握・予測して、3次元データに落とし込むことができれば、次の段階にある設計や施工でのリスクを最小化することができる。不可視部分のリスクを設計に反映することができれば、あらかじめ施工段階におけるリスク対応に“先手”を打っていくことにもつながる。

     

     それは結果として、測量・調査から設計、施工、維持管理に至るまで、一貫して3次元データを用いるCIMの推進にもリンクする。CIMモデルを“共通言語”に一貫して3次元データの活用することで、各段階のプレーヤーが効率的かつ効果的に連携し合う「建設生産・管理システム」の構築を描く。

     

     CIMモデルをツールにして、それぞれの段階で得られる知見やデータを蓄積していけば、調査・測量から設計、あるいは設計から施工というように生産プロセスの段階や担うプレーヤーが変わったとしても、得られた情報が分断されることはない。

     

     特に測量など生産プロセスの上流で得た情報を効果的につないでいくことが、結果として設計や施工段階での品質を高めていくことにもつながるというわけだ。

     

     そのコンカレントエンジニアリングの実現に向けた手段として浮上するのが、調査・測量と設計を一貫して行う仕組み。選択肢の1つとして、地質・測量会社と建設コンサルタントの“異業種JV”による実施も提起されている。

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    掲載日: 2018年2月27日 | presented by 建設通信新聞

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