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泥水式シールド工事/配管の“寿命”事前予測/大成建設 安定掘進、工程管理に効果
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、泥水式シールド工事で掘削土砂と泥水を排出する配管の“寿命”を予測・管理する「配管厚さ自動計測・管理システム」を開発した。配管の摩耗を効率的に確認することで、交換のタイミングを事前に把握することが狙い。破損を防止しながら、配管を延命化することで、泥水式シールド機の安定した掘進と的確な工程管理に役立つ。
泥水式シールド工事で使う超音波厚さ計の機能を拡張して、掘削土砂と泥水を排出する配管の厚さを自動で計測しながら、無線通信で収集した計測データから配管の寿命を予測・管理する。
超音波厚さ計にデータの自動計測と無線通信の制御機能を加えた独自の「厚さ計測装置」によって、配管の摩耗状況など計測データを蓄積。坑内で資材を運搬するバッテリー機関車に搭載した無線式データ収集装置を使って計測データを収集、地上の中央監視室に転送していく流れだ。
これらの計測データ(配管の摩耗状況)をベースにして配管の寿命や交換時期を予測・管理する仕組みとなる。
厚さ計測装置はメモリー機能と通信機能を装備。データ収集装置を搭載したバッテリー機関車が通常運転する中で、計測データを回収していく。
立坑の無線を使って中央監視室に計測データを伝送することから、配管の延長に伴う通信ケーブルの設置の手間がないなど、容易に計測・通信できる。
自動計測したデータから、配管が限界値に達するまでの期間を予測できるため、配管の交換時期を事前に把握することが可能。破損する前に配管の交換や厚みの減った配管を回転させることで片減りによる破損を防止するなど、シールド機の安定掘進と配管の延命化に効果を発揮する。
泥水式シールド工事は、排出される土砂などで配管が摩耗して破損した場合、その交換作業のために工事が中断してしまうなど、進捗に大きな影響を及ぼす。
その対応として、検査員が超音波厚さ計を使って配管の厚みを計測していたが、シールド工事の掘削距離の延長に伴って配管の距離が長くなるほど、計測作業が大きな手間になるという課題があった。
新たに開発した厚さ計測装置は、配管の厚みを計測する探触子を磁石で配管に固定して自動計測するため、従来のように検査員が計測する必要がない。結果として、計測作業の省人化というメリットもある。
残り50%掲載日: 2020年12月18日 | presented by 建設通信新聞