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  • 鹿島、ダイキン工業/下限風量絞り空調最適制御/空気搬送エネを44%削減

     鹿島とダイキン工業は、分散ファンを使った最適風量制御空調システム「OCTPUS」(オクトパス)を開発した。大規模オフィスのセントラル空調でゾーンごとの空調風量を最適に制御でき、一般的なオフィスビルをモデルとしたシミュレーションでは通常のシステムと比べ年間空気搬送エネルギー消費量を最大44%削減できた。みなとみらい21中央地区58街区で鹿島などが開発中の「(仮称)横濱ゲートタワープロジェクト」に初導入した。

     

     オフィスビルの空調設備では、室内の発熱量の変化に応じて風量を制御するVAVシステムが主に採用されている。OA機器や人体の発熱といった熱負荷の大きい空調ゾーンで空調機の給気圧力が決まり、熱負荷が小さいゾーンでは設備内のダンパを閉じて風量を制御する。ただ、ゾーン全体を1台の空調機で送風しているため、制御下限風量を最大風量の30%程度までしか絞れず、エネルギーを消費している。発熱量が少なく最小限の送風量で済む場合も、給気温度を上げて送風するため室内の相対湿度が高くなる。

     

     オクトパスは、空調ゾーンごとに分散設置するファン付き風量制御装置(FPU)と空調機内の給気ファンを連携して制御できるため、処理する熱量が少ない場合は空調機を止めてFPUだけで給気可能で、下限風量を10%程度にまで絞れる。

     

     これによって年間空気搬送エネルギー消費量を削減できるほか、低い給気温度の維持によって除湿能力を高め、室内の相対湿度が50%程度の快適空間を維持できる。FPUが給気圧力を分担するため、空調機のファンサイズを小さくでき、機械室スペースの削減にもつながる。導入建物の試算では、1フロア当たりのオフィス面積を約1%増やせた。

     

     横濱ゲートタワープロジェクトでは、オフィス基準階の大部分に計約1200台のFPUを設置する。

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    掲載日: 2021年1月15日 | presented by 建設通信新聞

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