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  • 安衛教育 若手技術者など支援/厚労省 体系的学習へ教材策定

     厚生労働省は、建築設計・施工管理を実施する上で必要な安全衛生知識を体系的に学んでもらうため、カリキュラムや教材を策定し、若手技術者や将来、技術者になると想定される理工系学生などの安全衛生教育を支援する。若手技術者などが教材を活用することで、安全衛生に配慮した設計や施工管理が実施できるようになることが狙いだ。

     

     労働災害の防止には、建設現場での安全衛生対策に加え、あらかじめ施工作業の危険性を低減する建築物の設計などの実施が効果的とされる。このため、厚労省の第13次労働災害防止計画(13次防、18-22年度)では、設計や施工管理を担う者に対する体系的な安全衛生教育の必要性を示していた。

     

     ただ、設計・施工管理を担う技術者に対する安全衛生教育の実施は法令で義務付けられていないことから、技術者を対象とした体系的な教育カリキュラムも定まっていない。こうした現状を踏まえ、若手技術者などの安全衛生教育を支援することにした。

     

     この支援事業は20年度から実施。現在、設計や施工管理を実施する上で必要な安全衛生法令の基礎知識を習得するカリキュラムと教材を作成している。21年度はより実践的な知識の習得につながるカリキュラムを策定し、教材を作成する。

     

     具体的には、建設安全分野のうち、建築工事の墜落や転倒、不安全行動の防止などを対象に、人間工学に基づいた実践的な安全衛生対策の知識を学べるカリキュラムを策定する。それを基に、建設業の労働者雇い入れ時の教育レベル相当知識を持つ者が理解できる教材を作成する。

     

     また、教材の有用性を検証するため、策定するカリキュラムを参考に50分程度のビデオ教材も作成する。ビデオ教材は、▽労災発生状況や建設現場の安全衛生管理体制、リスクアセスメント、設計時の安全衛生対策の必要性などの「安全衛生」▽墜落や転倒、不安全行動の防止、建設現場の安全管理活動、品質管理と安全管理などの「建設安全」――の2項目で構成する予定。

     

     作成した教材・ビデオ教材は約1カ月公開し、意見を募るとともに、ビデオ教材の視聴者にはアンケートに答えてもらう。必要に応じ修正した上で、教材・ビデオ教材を22年2月末をめどに完成させ、若手技術者や理工系学生の安全衛生教育に活用してもらう。また、大学にカリキュラムの導入を働きかける。

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    掲載日: 2021年1月21日 | presented by 建設通信新聞

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