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球磨川、最上川 10年かけ緊急治水対策/2水系の総事業費2196億/国交省
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>国土交通省は、2020年7月豪雨で甚大な被害が発生した球磨川水系と最上川水系で、緊急治水対策プロジェクトに着手する。20年度からの10年間にわたり、流域治水の考え方に沿って国、県、市町村などが連携したハード・ソフト一体の対策を推進する。河川区域内のハード対策は、事業費が両水系合わせて総額2196億円に上る。特に被害が大きかった球磨川は、河道掘削や堤防整備などハード対策のほか、貯水型で計画されていた川辺川ダムに代わる流水型ダムの調査・検討を始める。
流域治水の考え方を取り入れ、▽氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策▽被害対象を減少させるための対策▽被害の軽減、早期復旧・復興のための対策--の3つの柱ごとに、河川区域、集水域、氾濫域の取り組みを明示した。国交省は全国の1級水系で20年度末に流域治水プロジェクトをまとめる方針を示しており、両水系の緊急治水対策プロジェクトは流域治水プロジェクトの一部となる。
球磨川水系は、河川区域内で河道掘削、堤防整備、輪中堤・宅地かさ上げ、遊水地整備、放水路(御溝川)整備などを進めるとともに、流水型ダム整備と市房ダム再開発の調査・検討に入る。集水域では、水田・ため池の活用、雨水貯留施設の整備、森林の整備・保全などを展開。氾濫域は、まちづくりと連携した高台への居住誘導、土地利用規制・誘導、移転促進、タイムラインの改善などに取り組む。事業費は1540億円。
最上川水系は、中流部と上流部を対象にまとめた。河川区域内で河道掘削、堤防整備、分水路整備、遊水地改良、集水域で砂防堰堤や雨水幹線の整備、下水道施設の耐水化などを進める。氾濫域では、土地利用の規制・誘導、雪対策と連携した住居高床化への支援、タイムラインの改善、危機管理型水位計の設置、水防拠点の拡張・増設などを展開する。事業費は656億円。
残り50%掲載日: 2021年2月1日 | presented by 建設通信新聞