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NEXCO/独自の地理空間情報システム活用/多様な情報を一元管理
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【現場での確認、生産性向上】
NEXCO西日本は、道路諸元や防災情報、走行ビデオなどの情報と地図を統合した独自の「地理空間情報システム」を活用し、維持管理業務や災害時の業務に役立てている。多くの情報を1つの画面に統一することにより、資料を探す手間を省けるほか、現場ですぐに情報を確認できるタブレットPCを利用することで、生産性向上に貢献する。 システムは、国土地理院地図やNEXCO西日本が保有する地図に水域や森林区域、土砂災害危険個所、浸水想定区域、医療機関、国と都道府県機関などの外部データのほか、高速道路での走行ビデオ、構造物の図面、沿道の航空写真などの情報を統合したもの。
維持管理業務の現場では、システムが導入されたタブレットPCを持つことで、過去の点検データや道路諸元などを確認することなどに活用している。災害時には本線の現状や各地点の図面を瞬時に確認することができ、迅速な対応を可能にした。
2007年に制定された「地理空間情報活用推進基本法」に基づき、同社でも紙の資料からデータへ情報を統一するため、地理空間情報活用の機運が高まり、15年からシステムの構築に着手した。
開発に当たり、同社とグループ各社で何度もワーキングを重ねており、システム開発に携わった西日本高速道路エンジニアリング関西の谷詰裕哉情報センター係長は「各社からの要望のとりまとめ、整理に苦労した」と振り返る。
16年度にはシステムの構築が完了し、17年度から運用とデータ統合が始まった。さらに、20年秋からはタブレットPC450台を導入し、現場でも使えるようにした。
現在は、グループ全社で1カ月当たり約1万人が利用しており、「資料を探す手間が省けるほか、現場へ向かう回数も減ることで移動時間も削減できた」(NEXCO西日本保全サービス事業本部保全サービス事業部保全サービス統括課・小倉良介氏)などの効果が現れている。
今後について、高戸順一同課課長代理は「点検などを重ねると、さらにデータが集まり、ビッグデータとなる。集まったデータを分析することでシステムの更新・改善につなげたい」と語り、小倉氏も「現場の声を反映させたものをつくりたい」と力を込めた。
残り50%掲載日: 2021年2月3日 | presented by 建設通信新聞