当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 「燃エンウッド」新シリーズ/2時間耐火のCLT耐力壁/燃え止まり型で初の大臣認定/竹中工務店

     竹中工務店は、耐力壁としての適用が可能な耐火集成木材「燃エンウッドCLT(直交集成板)耐力壁」を開発した。これまで柱や梁に使われてきた木造部材「燃エンウッド」シリーズの新メニューとなる。燃え止まり型の耐火構造(2時間)を持つ耐力壁として日本初の国土交通大臣認定を取得。建築物の木造化・木質化を支える技術として積極的な活用を狙う。

     

     新たに開発した「燃エンウッドCLT耐力壁」は、厚さ90mm以上のCLTを採用した荷重支持部に石こう系セルフレベリング材+カラマツによる「燃え止まり層」と木材による「燃えしろ層」の2層の“耐火被覆層”で構成する耐火構造の木造部材となる。

     

     これまで「燃エンウッド」シリーズとして展開してきた柱と梁は荷重支持部を集成材としていたが、縦横の長さが必要になる壁として使用するためにCLTを採用。大臣認定の取得によって、地震力を負担する「耐震壁」としてだけでなく、建物の自重を支える「耐力壁(構造部材)」としての展開が可能となった点が特長だ。

     

     柱を使うことなく建物の自重を支えられる「燃エンウッドCLT耐力壁」を適用することで住宅やオフィスに開放感のある居室空間の実現が可能。壁の表面を耐火被覆で覆わない「木現し(あらわし)」にすることで、木の風合いを生かした意匠性にも強みを持つ。

     

     住みやすい・生活しやすいまちづくりのための技術として積極的な展開を見込む。特に今後の都市部の中高層建築に「燃エンウッド」シリーズを展開することで、建築物の木造化・木質化への貢献だけでなく、木材利用の推進による森林資源の循環を通じた環境問題の解決にも取り組んでいく方針だ。

     

     厚さ90mm以上のCLTを採用した荷重支持部材の両側に石こう系セルフレベリング材+カラマツによる「燃え止まり層(70mm)」と、国産木材による「燃えしろ層(30mm)」を配置したA仕様と、燃え止まり層の片側を強化石こうボードとするB仕様の2パターンで耐火認定を取得した。

     

     表面の燃えしろ層に使う木材はスギ、ヒノキ、カラマツなど日本農林規格(JAS)に適合するすべての木材の使用が可能。例えば、より大きな荷重を支えるために荷重支持部材のCLT壁を2枚にするケースなど、多様な適用パターンを用意することで、活用のバリエーションにも広がりが期待できる。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2021年2月4日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事