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  • 空調上場6社の第3四半期決算/受注全社落込む/減収も増益は2社

     空調設備工事を主力とする上場大手6社の2021年3月期第3四半期決算が出そろった。連結の受注高は高砂熱学工業、大気社、三機工業、ダイダン、新日本空調、朝日工業社の6社すべてが前年同期実績を下回った。業績面では2社が減収増益、4社が減収減益だった。

     

     高砂熱学工業の受注高は、前年同期比17.7%減の1947億円となった。一般設備、産業設備とも前年同期実績を下回り、特に産業設備の落ち込みが響いた。海外受注も2割以上減った。売上総利益率は0.5ポイント減の12.7%。ただ、四半期ごとでは第1四半期の9.9%から改善傾向にあり、第3四半期は13.1%となった。繰越高は11.3%減の2269億円。

     

     大気社の受注高は国内で減少し、17.6%減の1374億円だった。環境システム事業は海外のタイで増加したものの、国内のビル空調、産業空調とも前年同期に大型案件受注があったことによる反動減が影響した。完成工事総利益率は1.4ポイント減の15.6%。繰越高は15.9%減の816億円となっている。

     

     三機工業の受注高は3.0%減の1464億円。建築設備の産業空調大型案件は好調だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による小口・諸口工事受注が減少した。売上総利益率は0.3ポイント減の14.1%だった。繰越高は2.3%減の1533億円となった。

     

     ダイダンの受注高は、9.8%減の1225億円。新型コロナの影響を受け店舗や工場などの中型・小型工事が減った。完成工事総利益率は、手持ち工事の利益改善によって1.9ポイント増の14.8%になった。繰越工事高は1.1%減の1356億円。

     

     新日本空調の受注高は、海外の一般設備工事と、原子力施設設備工事の減少が響き3.9%減の823億円だった。完成工事総利益率は2.6ポイント増の11.9%となった。繰越工事高は8.3%減の827億円となっている。

     

     朝日工業社の受注高は、病院・介護施設が伸びたものの、工場・研究所などの生産環境施設や倉庫・商業施設の流通環境施設などが落ち込んだことで19.3%減の483億円となった。売上総利益率は0.8ポイント増の11.5%。繰越高は9.7%減の633億円だった。

     

     通期の業績予想は、大気社、ダイダン、新日本空調の3社が変更していない。高砂熱学工業は、新型コロナの影響で中小型工事を中心に計画延期・中止、一部大型工事の進捗遅延により売上高、各段階の利益を下方修正した。受注高は施工体制と採算性を重視した結果、20年8月に公表した当初予想を下回る見込み。三機工業は最近の業績動向を踏まえ、売上高、各段階の利益を下方修正している。受注高予想に変更はない。朝日工業社は売上高予想に変更はないものの、売上総利益率の改善が進んでいることから、各段階の利益を上方修正し、前期からの減少幅を抑える。

     

     通期は6社とも減収減益を見込む。受注高は新日本空調だけが微増で、5社が減少する見通し。

     

    4654空調設備工事6社の2021年3月期第3四半期決算(連結)

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    掲載日: 2021年2月17日 | presented by 建設通信新聞

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