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  • 構造関連データ/BIMモデルで一元管理/再計算“差分”即時反映/清水建設 関連業務の効率化に効果

     清水建設は、構造設計者が作成する構造計算モデルと構造BIMモデル(Revitモデル)のデータ連携を高める新機能を構築した。建物の設計段階から運用段階に至るまで一貫したデータ連携を図る「Shimz One BIM」の取り組みの1つとして、構造BIMモデルによる関連情報の一元管理によって、構造設計など関連業務を効率化することが狙い。

     

     新たに構築したのは、設計条件の変更に伴う再計算によって生じる構造計算モデルの変更部分を特定して、当該部分のみをBIMモデルに上書きする差分変換機能と、そのBIMモデルのデータから柱や梁の部材断面表を自動作成する機能の2つ。

     

     両機能を47階建て延べ7万3500㎡規模の超高層マンションの構造設計業務に適用した結果、1回当たり7人日程度を要していたデータ変換と部材断面表の作成業務が1人日程度に短縮した。

     

     既に10物件に適用して、その有効性が確認できたことから、設計部門での全社的な展開を図っていく方針だ。

     

     同社は、これまで構造設計者が構造部材の断面や配置の間隔といった構造計算モデルを決定してBIMモデルに変換。構造計算プログラムの解析対象外となる間柱や水平梁などの構造2次部材や構造計算の後で行う部材の微妙な配置(寄り寸法)調整の結果は、設計者がBIMモデルに入力・反映していた。

     

     設計条件の変更で再計算した場合、構造計算モデルの修正部分をBIMモデルに反映させる必要があるが、市販データ変換ソフトだと再計算の前に入力した2次部材や部材の寄り寸法が消去されるため、再度の入力や調整の手間が生じるという課題があった。

     

     課題解消の取り組みとして、新たに構造計算モデルの変更部分だけを上書き・更新する差分変換機能を構築してデータ変換ソフトに組み込む一方、関連情報の一元管理を目的に市販ソフトをカスタマイズして、最新の構造情報が反映されたBIMモデルから部材断面表を自動作成できるように機能を拡充した。

     

     構造計算に関連する業務の効率化を推し進めることで、設計検討が頻繁に繰り返されるプロジェクトの上流段階での省人化・省力化を実現。設計者や構造設計者が設計検討業務に集中できる時間を生み出すことで、設計品質の一層の向上が期待できるという。

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    掲載日: 2021年2月24日 | presented by 建設通信新聞

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