当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 風力発電設備を国産化/東芝 洋上風力工事獲得へ追い風

     東芝が、最新鋭の風力発電設備の国産化を検討している。洋上風力発電設備の国内製造も視野に入っているとみられ、洋上風力発電設備設置工事の獲得を目指す建設業界にとっては追い風になりそうだ。

     

     東芝は2020年11月の決算説明会で「最新鋭風車の国産化」を計画していることを表明した。その後、今月22日には洋上風力発電設備の国内生産に向け、東芝と米・ゼネラル・エレクトリック(GE)が提携交渉を進めていることが一部で報じられた。同社は「外部との協力も検討しているが、協力先企業や生産設備の内容など具体的に決まったものはない」としているものの、風車の国産化に向けた動きが加速している模様だ。

     

     国内では、洋上風力発電の拡大に向けて官民挙げた取り組みが進められている。建設産業界も、洋上風力発電設備設置工事の獲得に向けてしのぎを削っており、清水建設や五洋建設、鹿島、大林組・東亜建設工業がSEP船を建造している。ただ、欧州を中心に風車の大型化が顕著で、国内各社もそれに合わせたSEP船の増強を進めているものの、今後もさらに風車の大型化が進むと言われ、SEP船への投資がかさみかねない状況だ。

     

     欧州の地盤・海象条件を基に風車の大型化が進んでいるが、国内の地盤・海象条件でさらなる大型化が事業運営上、適切かどうかはまだ判然としていない。それでも、風車を生産する国内メーカーが存在していない現下の状況では、風車規模決定の主導権を欧州勢が握り続ける流れに抗えず、風車建設コストが過度な負担になりかねないという懸念が出ており、風車の国産化への期待が高まっていた。

     

     東芝が風車の国内生産に名乗りを挙げたことで、欧州主導ではなく、日本型の洋上風力発電設備産業が育まれる可能性が出てきた。洋上風力発電設備設置という一大市場の獲得を狙う国内ゼネコン・マリコンにとっても追い風になる。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2021年2月25日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事