建設技術者向けNEWS

　前田建設工業と前田道路、前田製作所の３社は、共同株式移転により共同持株会社を設立し経営統合する。２４日に開いた各社の取締役会で経営統合に関する基本合意書の締結を決議し、締結した。３社は共同持株会社の完全子会社となり、上場廃止となる。共同持株会社に総合インフラサービス戦略機能を置くことでグループ全体の一体感を創出し、「総合インフラサービス企業」の早期実現を目指す。共同持株会社は建設業許可を取得しない予定で、機関設計は指名委員会等設置会社とする。取締役は８人とし、うち４人は社外取締役とする。６月下旬の各社株主総会での株式移転計画承認などを経て、１０月１日の共同持株会社設立を予定している。

　今後の急激な環境変化に対応できる強固な経営基盤の構築や経営資源の最適配分、経営の意思決定の迅速化が重要であり、グループ全体としてシナジーを最大化することが不可欠として、持株会社による経営統合に合意した。

　３社それぞれの得意分野で強みを発揮してきた経営資源をグループ経営資源として有効活用することで、各社の建設請負事業の活動範囲の拡大と収益力の向上を図るほか、公共インフラの包括管理やＰＰＰ・コンセッションなど官民連携の新たな市場に対しても高い競争優位性を発揮でき、高収益・安定的な新たな収益基盤の確立が期待できるとしている。

　また、スピード感を持った技術開発や新たな価値の源泉となる建設請負事業、インフラ運営に関するビッグデータの集積・一元管理とデジタルツール開発によるグループ経営の効率化・高度化、競争優位の源泉である人材力を始めとした経営資源の強化をグループ一体となって進めていく。

　共同持株会社の名称や所在地、代表者、資本金などは現時点では確定していない。