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  • 連載・人事戦略(4)/道路舗装

    【採用者増も目標未達が約半数/リモート採用 賛否分かれる】

     

     道路舗装各社の新卒採用活動は、依然厳しい状況が続いている。11社を対象に実施した調査では、2021年4月の新卒採用予定者数は9社が20年4月の採用実績を上回ったものの、約半数の5社が「予定枠を確保できなかった」と回答した。 コロナ禍によってオンラインでの説明会や面接など、 従来とは異なる採用活動が求められた1年だが、 苦労だけでなくメリットも複数社から挙げられている。

     

     新卒採用については、NIPPO、日本道路、世紀東急工業の3社が「予定どおり確保できた」、前田道路、鹿島道路、大成ロテックの3社が「予定枠の確保に苦労した」と回答した。東亜道路工業は、目標人数には届かなかったものの前年の倍以上の人数を確保しており、「コロナ禍の影響で苦戦を予想していたが、その想定以上には採用できた」と評価している。

     

     日本道路は「コロナ禍のなか早期にウェブ説明会やウェブ面接を導入し、予定枠を確保できた」と評価しており、世紀東急工業もオンラインでの選考に「メリットも感じられた」としている。その一方で「急きょウェブに切り替えたことで苦労した」といった声も上がっている。

     

     リモートシステムなどを活用した非対面での採用活動は、11社中10社が22年春入社の採用活動でも実施するとしているが、「実際対面しなければわからない面もある」ため考えていないと回答する企業もあった。

     

     非対面の採用活動のメリットとして多く挙げられているのが、地方の学生へのアプローチがしやすく、交通費などの負担も軽減できるといった点だ。説明会もオンラインであれば参加のハードルが下がり、道路舗装業界への興味の薄い学生も参加することで母集団の増加が見込めるのではないかとの期待も寄せられている。課題としては、学生の人となりや身だしなみなどの容姿が対面よりもわかりづらいといった点が挙げられるほか、入社後のミスマッチが懸念されている。

     

     中長期の採用計画については、 新卒は前田道路、日本道路、大林道路、三井住建道路の4社が増やす予定だと回答し、 ほか7社は現状維持と回答。中途採用は前田道路、日本道路、大林道路、大成ロテック、 三井住建道路の5社が増やす方針で、ほか6社は現状維持としている。

     

    4733*単位は人数。新卒は該当年4月採用で、カッコ内は技術系。
    中途(該当年度採用)は技術系と事務系の総数。「-」は 未定または回答なし

     

     人材確保に向けた処遇改善について、賃金面では5社が引き上げを実施、2社が検討中と回答した。また新たな取り組みとしては、NIPPOは1999年から中断していた高卒採用を20年度から再開した。前田道路は長期研修に向けた研修センターの改修を実施したほか、21年度には教育研修や採用の担当者の人員増加、奨学金返還支援制度の継続を予定する。大成ロテックはリファラル採用(社内外の信頼できる人脈を介した紹介・推薦による採用)報奨金制度を20年度に導入し、21年度にはリクルーター制度をリニューアルする予定だ。そのほか、ホームページや動画など広報コンテンツのさらなる拡充は複数社が挙げており、学生へ働き掛けの手段としてウェブを重視する姿勢をうかがうことができる。

     (上山裕隆)

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    掲載日: 2021年3月3日 | presented by 建設通信新聞

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