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連載・人事戦略(5)/設備
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【新卒採用 14社で前年上回る/コロナ禍も予定人数は確保】
日刊建設通信新聞社が実施した設備企業30社の「人材採用動向調査」によると、2021年4月入社予定の新卒者総数は、前年実績比1.7%増の3045人で、このうち技術系社員は2.5%増の2688人となった。採用人数が前年実績を上回ったのは14社で、16社が下回った。1年前に調べた20年4月入社予定新卒と19年実績との比較では21社が前年採用人数を上回っていた。
電気・情報通信系17社の新卒者合計は、0.8%増の2307人。6社が前年より採用数を増やし、11社が減少した。大手層は現場で作業に当たる技能職社員を含んでいるものの、最多は九電工の401人で、きんでんが391人、関電工が305人となっている。技術系社員の合計は1.4%増の2121人だった。
空気調和系13社の新卒者合計は4.6%増の738人。前年と比べ8社は増加、5社が減少だった。ダイダンは100人を超えた。技術系社員は1社を除き10.9%増の567人と2桁の伸びとなった。
回答のあった28社の新卒女性社員の総数は321人。電気・情通系は168人、空調系が153人だった。全体採用数に占める女性の採用比率は10.5%になる。
外国人の21年4月採用は9社で計17人。 電気・情通系は4社が各1人、 空調系が5社で13人だった。 高砂熱学工業は6人、三機工業が3人、新日本空調が2人の採用を予定し、 ほかの6社は1人を採用する見込み。
採用数が前年実績を上回った企業は14社だが、採用予定人数を「予定どおり確保できた」と回答したのは17社あった。「苦労した」は10社、3社が「確保できなかった」とした。前年調査では「確保できた」企業が10社にとどまり、「確保できなかった」企業が9社あったことから、コロナ禍で採用活動のリモート化が推し進められ、オンラインでの会社説明会や面接を実施、苦労しながらも採用予定人数を確保できた様子がうかがえる。
採用担当者からは「リモートシステム導入で新型コロナウイルスの影響は少なかった」「オンラインによる採用スタイルの変化が実績につながった」「オンラインにより遠方在住学生からの応募が増えた」と、採用活動でのオンライン対応を前向きに捉える声が上がっている。ただ、「オンライン採用への移行とインターンシップでの母集団形成が重要になった」「ミスマッチが起きないよう例年以上にコミュニケーションを取った」「内定者のフォローを手厚くした」との声もあり、企業側での対応も必要になっている。
未回答の2社を除く、28社の中途採用の20年度見込み総数は633人。このうち、電気・情通系は431人、空調系が202人だった。電気・情通系、空調系各5社の10社は、中途採用数が前年度実績を上回った。
今後の採用方針は新卒、中途とも「現状維持」が多くを占める。新卒採用を「増やす」のは、電気・情通系、空調系各3社の6社。中途採用を「増やす」との回答は、電気・情通系1社、空調系3社だった。新卒、中途とも「減らす」との回答はなかった。
設備企業の新卒・中途採用状況
*単位は人数。新卒は該当する年の4月採用で、カッコ内は技術系。
中途は該当年度見込みで、技術系と事務系の総数。「-」は未定処遇面の改善では、トーエネックが初任給のアップを決めている。協和エクシオは大卒初任給を1400円引き上げ、21万5600円、ダイダンが大学院卒の初任給を9000円アップし、25万5000円、新日本空調は22年卒から学部卒初任給を2万円アップし25万円にする。また、12社が賃金の引き上げを検討している。
(松下敏生)
残り50%掲載日: 2021年3月4日 | presented by 建設通信新聞