当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 鹿島とPFN/建築用自律移動ロボ開発/清掃ロボに初搭載 首都圏現場に導入

     鹿島とPreferredNetworks(PFN、東京都千代田区、西川徹代表取締役最高経営責任者)は、建築現場で使うロボットが現場内を自律移動するためのシステム「iNoh」(アイノー)を共同開発した。事前設定をしなくてもロボットが自己位置などを認識して状況の変化に対応して安全・確実に移動できる。初搭載したAI(人工知能)清掃ロボット「raccoon」(ラクーン)を開発して首都圏の現場に導入した。

     

     建築現場では、屋内作業でGNSS(衛星測位システム)による位置計測をできない環境で、刻々と変化する開口部や資機材、高所作業車などの移動、障害物、立入禁止エリアなどを回避して移動するロボットの開発が課題となっている。

     

     アイノーは、魚眼カメラやLiDAR(レーザー式測距装置)、IMU(慣性計測装置)などの複数のセンサーを統合し、変化の激しい空間でも正確に自己位置を推定でき、データを基にした3次元空間マッピングも可能となっている。深層学習技術を使って現場の膨大な画像データを学習し、障害物や立入禁止エリア、作業員などを正確・安定的に認識する。

     

     ロボットが障害物を回避する作業ルートをリアルタイムで自動生成するため、作業範囲を限定するマーカー類の設置といった事前設定が不要で、現場納入後すぐに利用できる。

     

     アイノーを搭載したラクーンは、現場内の地図や作業員の指示がなくても自ら清掃エリアを探索する「おまかせ清掃モード」と、清掃可能エリアの地図を自動生成後、施工図面から清掃領域を指定できる「領域清掃モード」を備え、本体の操作画面から最短3タッチで床面のごみや粉じんを清掃する。複数の現場で試験導入した結果、100分の連続稼働で約500㎡のエリアを清掃した。

     

     今後、ラクーンを鹿島の建築現場に順次展開するほか、アイノーを巡回ロボットや資材搬送ロボットなどにも搭載して普及・展開する。自律移動が必要な他産業のロボットへの展開も視野に入れている。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2021年3月5日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事