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新阿蘇大橋が開通/工期1年4ヵ月短縮
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>2016年熊本地震で崩落した阿蘇大橋に替わる国道325号新阿蘇大橋(阿蘇大橋ルート)が7日、開通した。国の災害復旧代行事業として、24時間施工や高度な施工技術を駆使し、全体で1年4カ月の工期短縮を図った。今回の開通により、熊本市と阿蘇地域を結ぶ被災主要道のすべての復旧が完了した。
式典には、赤羽一嘉国土交通相や坂本哲志内閣府特命担当大臣を始め、蒲島郁夫熊本県知事、吉良清一南阿蘇村長らが出席した。
赤羽国交相は、無事故で工期短縮を図った施工者について「わが国の建設業界の技術力と実行力のすばらしさに心から感嘆した」と述べ、感謝した。また、「たくましい復興が国民全体に大いなる勇気と希望を与えることを願う」とした。蒲島知事は、「阿蘇地域はもとより県全体の観光や産業の復活再生に大きな効果をもたらす。今後も、さまざまな施策を通して九州観光の要である阿蘇の創造的復興を進めていく」と誓った。
この後、代表者がテープカットとくす玉を開披、通り初めして開通を祝った。
新阿蘇大橋は、国道57号と国道325号を結ぶ長さ1㎞の阿蘇大橋ルートの一部で、崩落した阿蘇大橋から約600m下流側に架け替えた。橋梁部は525m、幅10.5mで、渡河部345mはPC3径間連続ラーメン箱桁となる。橋梁形式の検討や詳細設計は長大が担当。渡河部の「熊本325号災害復旧阿蘇大橋上下部工事」の施工は大成建設・IHIインフラ建設・八方建設地域維持型JVが担当した。
アプローチ部180mは115m分を鋼3径間連続鈑桁、残る65m分は推定活断層付近のため鋼単純箱桁とし将来の地震発生に備えた構造となっている。
工期短縮に向けて、効率的に資機材を運搬する「インクライン」の採用や、「オートクライミングシステム工法」による橋脚の足場や型枠の組み立て作業の軽減を図った。橋桁の張出架設では超大型移動作業車を採用することで施工ブロックの大型化を可能にした。
開通により、熊本ICから南阿蘇村役場の所要時間が、震災直後の約60分から約33分と大幅に短縮する。
残り50%掲載日: 2021年3月9日 | presented by 建設通信新聞