当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 熊谷組/木質柱で3時間耐火認定/多様な仕上げ材に対応

     熊谷組は、中大規模木造建築への導入を念頭に置いた木質耐火部材「断熱耐火λ-WOOD」(ラムダウッド)の集成材柱で、1-3時間耐火構造の国土交通大臣認定を取得した。木材や壁紙、塗装など多様な仕上げ材を選択できる仕様とした。柱、床、壁のすべての認定時間で中大規模建築に必要な大臣認定を取得したことになり、残る梁の3時間耐火構造も性能検証を進めている。

     

     建築基準法では中大規模などの耐火建築物の主要構造部に階数と部位に応じた耐火性能が定められている。最上階から下に4階分は柱・梁・床・壁のいずれも1時間耐火、5-14階分がいずれも2時間耐火、15階より下層の柱と梁が3時間耐火、床と壁は2時間耐火が求められる。同社は2019年にCLT壁で1-2時間耐火、20年にCLT床の1-2時間耐火の大臣認定を取得。今回、柱で1時間から3時間までのすべての認定を取得した。梁でも既に1時間と2時間の耐火認定を取得済みで3時間耐火の認定を受ければ、純木造中大規模建築に必要な耐火構造のすべての大臣認定がそろうことになる。

     

     今回、認定を取得したラムダウッド(柱)は、荷重支持部にJAS規格に適合する針葉樹集成材(スギ、ヒノキ、カラマツ、ベイマツなど)を使用し、周囲に燃え止まり層と表面仕上げ材を巻く。

     

     燃え止まり層は、ほかのラムダウッドと同様に、断熱耐火パネルを普通硬質せっこうボードで挟んだ構成とした。表面仕上げ材は、特定の木材だけでなく、20mm以下のあらゆる樹脂の木材や、壁紙、塩ビシート、塗装、ふかし仕上げといったさまざまな仕上げ材を施せるよう認定を取得した。1時間耐火の燃え止まり層の厚さは40.5mmで、表面仕上げ材を組み合わせても約41mmに抑えられ、居室の有効利用面積をより広く確保できる。

     

     ラムダウッドは、現在施工中の福井本店建替工事で採用しているほか、社外適用案件の初弾として野村不動産のオフィスビル「H●(右上に小さい1)O外苑前」での採用を計画している。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2021年3月17日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事