建設技術者向けNEWS

　建築を学ぶ全国の修士学生による修士設計・修士論文を集め審査・展示する「トウキョウ建築コレクション２０２１」が２日から７日にわたり、東京都渋谷区の代官山ヒルサイドテラスで開かれた＝写真。

　建築を学ぶ学生からなる実行委員会が主催し、建築資料研究社／日建学院が特別協賛する同展は、ことしで１５回目を迎えた。「順応」をテーマにコロナ禍の中、「現状」発生している「今後」起こる課題に対して、建築がどのように「順応」していくべきなのかを考える場を提示し、注目を集めた。

　修士設計展には東京芸術大大学院の池田友葉氏の「ミスギキノクラ　美杉木倉」、修士論文展には同大大学院の原田栞氏の「『氏子かり帳』に記録される木地師の時空間－江戸時代における木地師の所在地とその変遷の空間的分析－」がそれぞれグランプリに輝いた。

　詳細は、建築資料研究社／日建学院が運営している建築学生の集いの場『ルフタ』（https://luchta.jp/result/tokore2021）で見ることができる。

　受賞者は次のとおり（敬称略）。

　〈全国修士設計展〉

　▽グランプリ＝「ミスギキノクラ　美杉木倉」池田友葉（東京芸術大大学院環境設計第二研究室）

　▽岸和郎賞、平田晃久賞＝「重力と暮らす－豪雪地域における張力構造の住宅の提案－」工藤滉大（早大大学院古谷誠章・藤井由理研究室）　▽小堀哲夫賞＝「壁のない『修道院』－圏外からの思考・創作編－」市原将吾（早稲田大大学院小岩正樹研究室）

　▽峯田建賞＝「『流動する大地』－７００Ｍのハケの道における新たな公共の提案－」山本圭太（早稲田大大学院古谷誠章・藤井由理研究室）

　▽大西麻貴賞＝「涵養域をつくる－地中水脈をつなぐ共生のまなざし－」山地南帆（東京理科大大学院垣野義典研究室）

　〈全国修士論文展〉

　▽グランプリ＝「『氏子かり帳』に記録される木地師の時空間－江戸時代における木地師の所在地とその変遷の空間的分析－」原田栞（東京芸術大大学院光井渉研究室）

　▽大原一興賞＝「人新世時代の鉱山跡地における放擲された空間の特性及び位置付け－秋田県北鹿地域の実像と環境哲学の議論を交えて－」富樫遼太（早稲田大大学院後藤春彦研究室）

　▽青井哲人賞＝「寺社建築の架構における意匠的操作」山本瑠以（東京芸術大大学院建築理論第一研究室）

　▽岡部明子賞＝「再生砕石を用いた乾式コンクリートの研究」岩見遙果（慶応義塾大大学院松川昌平研究室）

　▽飯塚悟賞＝「床の間からミフラーブへ－日本のモスク建設にみる在来建築との折衝－」大場卓（東京大大学院林憲吾研究室）

　▽満田衛資賞＝「回転脱着式接合部を用いたレシプロカル・フレームの施工性に関する研究－仮設構造物『木雲』を事例として－」齋藤拓海（九州大大学院末廣香織研究室）