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下水道施設の維持管理/台帳DB化を支援/マネジメントサイクル確立自治体の取組後押し
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>国土交通省は、下水道の効率的な維持管理を実現するため、修繕・改築や維持管理情報のデータベース(DB)化を起点としたマネジメントサイクルを確立する。従来の紙ベースの管理情報を電子データとして蓄積し、ビッグデータによる管路条件ごとの適切な点検周期の算定などに活用する。社会資本整備総合交付金など財政面での支援も継続することで、DB化が遅れている中小の地方自治体の積極的な取り組みを促す。 各自治体は下水道管の埋設状況や処理場・ポンプ場の図面を下水道台帳として管理することが義務付けられている。計画・設計や修繕・改築には台帳の記載情報が必要となるが、保管場所や保管方法は自治体ごとに異なっており、情報の収集や分析に十分活用できていない。また、東日本大震災では津波により台帳自体が紛失するなど、紙ベースからDB化する必要性が高まっている。
国交省が2017年10月に実施した全国の自治体などにおける台帳のDB化状況の調査によると、中小都市の取り組みは依然として低い水準にあることが分かった。15年10月の前回調査に比べると、政令指定都市など大都市で着実にDB化が進んでいる。一方で、人口10万人未満の都市では半数以上が処理場・ポンプ場のDB化がされていないなど、大都市と比べて進捗の遅れが目立つ。
自治体が抱える課題を踏まえ、国交省はDB化促進のための技術と予算両面で支援を図る。18年度の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に、ICTを活用した効率的管路マネジメント技術を選定した。紙台帳をシステムに取り込み自動作図でき、維持管理情報を関連付けた管路情報の一元管理が可能となる。さらに、諸元情報や維持管理情報などのビッグデータを解析することにより得られる管路の劣化傾向から、管路条件ごとに適切な点検周期が算定できる。
日水コンと積水化学工業、日之出水道機器、下水道管路データバンク、兵庫県、高知県が2年間かけて技術の共同研究を実施し、導入ガイドラインをまとめる。下水道管路に関する調査量の平準化や年間の調査費用削減などを目的とした効率的なマネジメントサイクルを築く。
予算面では、『下水道ストックマネジメント計画』を策定するために必要となる施設の諸元および既存点検・調査結果などの電子化を含むデータのとりまとめを、18年度も継続して社会資本整備総合交付金の対象とする。財政面での制約を抱える中小規模の自治体の導入を促す。
残り50%掲載日: 2018年4月24日 | presented by 建設通信新聞