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  • 技術的要求事項を決定/桟橋CIM設計など特記仕様書に反映/国交省の港湾工事i-Con導入

     国土交通省は、ICTを全面的に活用した港湾工事に関する技術的な要求事項をまとめた。2018年度からモデル工事に着手する。26日に港湾におけるi-Construction推進のための「調査設計」と「施工」のワーキンググループ(WG)を開催し、業界団体からの意見を踏まえて決定した。桟橋のCIMモデル作成業務とICT基礎工、ICTブロック据付工、ICT浚渫工の特記仕様書に反映させる。

     

     18年度から試行業務を実施する桟橋の設計でのCIMモデルの作成範囲は、▽地形モデル▽地質・土質モデル▽構造物モデル▽統合モデル--の4種類。構造物モデルは桟橋(上部工・本体工・付属工)、地形モデルは海底地盤面を対象とする。

     

     モデル詳細度は数量算出や過密配筋部の検証を行うため上部工を「詳細度400」、本体工(杭・ジャケット)と付属工の桟橋本体に関連する部分(渡版、係船柱、防舷材、車止め、電気防食)は「詳細度300」とする。地形(海底地盤面)、地質・土質、統合モデルはいずれも「詳細度200」を基本に作成する。

     

     属性情報は、プロジェクト情報や工事用基準面、現況地形、測量基準点のほか、▽本体工(鋼杭工、ジャケット工)▽上部工(上部)▽付属工(渡版工、係船柱工、防舷材工、車止・縁金物工、防食工)--の設計、施工時に必要な情報を付与する。

     

     18年度からモデル工事を始めるICT基礎工では、起工測量と出来形測量はマルチビーム測深システムにより測量する。施工は捨石投入用バケット位置と目標投入位置をリアルタイムに可視化する技術で行う。機械均しを適用する場合には、均し機の位置と目標均し高さをリアルタイムで可視化する技術を活用する。

     

     同じくモデル工事を行うICTブロック据付工は据付ブロック位置と目標据付位置をリアルタイムに可視化する技術で施工する。出来形測量はマルチビームかUAV(無人航空機)、航空レーザーを含むレーザースキャナーにより測量する。3次元起工測量を行う場合には、設計図書を使って3次元設計データを作成し、このデータと3次元起工測量で得られたデータにより数量計算を行うこととする。

     

     施工段階にもICT活用を広げたICT浚渫工では、3次元起工測量で得られたデータを使って▽グラブバケットの位置と目標浚渫位置をリアルタイムで可視化する技術▽カッターヘッドの位置・目標浚渫位置をリアルタイムで可視化する技術--のいずれかで施工を行う。起工測量、数量計算、出来形測量、検査は昨年度の試行を反映した改定要領に準じる。

     

     費用については、要領の定められている浚渫工の3次元起工測量と出来形測量以外は監督職員と協議の上、設計変更により対応する。

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    掲載日: 2018年5月1日 | presented by 建設通信新聞

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