建設技術者向けNEWS

　ＮＯＧＵＣＨＩ（東京都中央区、野口茂一社長）は、型枠に貼るだけでコンクリートの品質を向上させる「プロコンシート」の販売を始めた。このシートは、型枠の内側に貼り付けてコンクリート打設すれば、養生中にコンパネとコンクリートとの間に適度な空隙をつくるため、コンクリート内の余剰水分や空気が抜け水和反応を最適化する。主に外壁のタイル下地向けに提供する。

　シートはポリプロピレン製の不織布を熱加工し、水と空気だけを通す特殊積層シートで、型枠の大きさに合わせてカットし貼り付ける。その後約２０cmごとにステープルで留めて使用する。剥離剤は使用しない。

　一般的な型枠でコンクリート打設する場合、コンパネに鉱物油を塗布するが、この工法だと余剰水分などが抜けにくく、型枠を撤去した後にピンホールと呼ばれる孔やヘアクラックなどができやすい。

　プロコンシートを使えばほとんどピンホールが生じないため、緻密なコンクリートとなり、中性化を防げる。一般型枠と比べて、表面硬度は１.４倍、表面吸水は２分の１になるという。

　またプロコンシート表面をエンボス加工しているため、タイル用のモルタルを施工するための目荒らしが必要なく、超高圧洗浄の２倍から２.５倍の付着強度を実現する。また脱型後に必要だった超高圧洗浄、清掃、乾燥、下地左官補修、乾燥という工程が削減でき、工期も短縮できる。

　同社では「油を使わないため環境にも優しい工法になる」（野口社長）と話している。

　価格は１㎡当たり５１００円だが、３、４回は転用が可能だ。既に国土交通省のＮＥＴＩＳ（新技術情報提供システム）登録も申請している。

　問い合わせは、同社・電話０３－３２７８－７５６０、またはホームページ（http://www.e-noguchi.co.jp/）。