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  • 好業績が継続、4社増収増益/電設大手5社の18年3月期決算

    【手持ちも増大、次期は5社すべて受注増見込む】

     

     電気設備工事大手5社の2018年3月期決算が出そろった。都市部の大型再開発に加え、物流や商業施設、工場など民間投資も活発で、電力会社以外の「一般工事」が売り上げや受注全体をけん引する形で好業績が継続している。個別の受注高は関電工、きんでん、九電工の上位3社が前期より増加。業績面は、上位3社にトーエネックを加えた4社が増収増益を確保した。繰越工事高も高水準にあり、次期は関電工と九電工が引き続き増収増益を見込んでいる。 関電工の受注高は前期比6.7%増の5060億円で、1998年度以来の5000億円超えを達成した。電力設備投資の圧縮が継続されたものの、一般得意先からの受注が好調だった。リニューアル工事の増加もプラス要因となっている。東京電力グループからの受注比率は、31.5%と過去最低に下がった。

     

    20180502_170803_30454電気設備工事5社の2018年3月期決算(個別)

     

     売上高は8.4%増の4445億円。07年度の約4500億円に近づく10年ぶりの水準となった。完成工事総利益率は0.1ポイント上昇し9.9%。本業のもうけを示す営業利益は13.3%増の248億円だった。純利益は9.2%増の169億円と、2期連続で過去最高益を更新した。繰越工事高は17.9%増の4051億円で、初めて4000億円台に乗った。

     

     きんでんの受注高は2.7%増の4487億円。得意先別は、一般得意先と電力会社関係がともに増えた。売上高は7.0%増の4396億円で、こちらも両得意先がともに増加した。

     

     完成工事総利益率は0.1ポイント上昇の17.2%で、5社中トップの高水準となった。営業利益は10.9%増の325億円、純利益は過去最高となる18.2%増の262億円だった。繰越工事高は2.8%増の3291億円となっている。

     

     九電工は受注高、売上高、各段階利益のすべての項目で過去最高を記録した。受注高は1.7%増の3600億円で、6期連続の最高額更新。売上高は5.3%増の3261億円で、こちらは5期連続の更新となった。受注、売上とも全国的に堅調に推移しており、部門別では空調管工事の増加も目立つ。

     

     完成工事総利益率は0.1ポイント上昇の14.2%。営業利益と経常利益は6期連続、純利益は5期連続での最高益となった。繰越工事高は13.1%増の3027億円と、3000億円台に乗る潤沢な量となっている。

     

     ユアテックの受注高は11.7%減の1906億円で、東北地方の復興工事や再生可能エネルギー関連工事の減少が響いた。売上高は5.9%減の2037億円で、減収などに伴い各利益も減少した。減収減益ではあるものの、売上高2000億円台、営業利益約100億円と高水準を維持している。売上総利益率は0.1ポイント下がり13.1%となった。繰越工事高は受注減の影響を受け、11.8%減の976億円となっている。

     

     トーエネックの受注高は4.8%減の1777億円。一方、売上高は4.6%増の1888億円と増加し、微減となった純利益を除く各利益は増益だった。完成工事総利益率は0.2ポイント下降の12.1%。繰越工事高は4.1%減の704億円となっている。連結ベースでは、売上高は01年度以来の2000億円超えとなる2072億円となり、営業利益と経常利益は1998年度の連結決算開示以降で最高益となった。

     

     次期は、5社すべてが受注増の予想を立てる。期首の手持ち工事を大きく積み増した関電工と九電工は、増収増益を見込んでおり、拡大路線が継続する見通しだ。

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    掲載日: 2018年5月7日 | presented by 建設通信新聞

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