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建機4社決算/全社が増収増益/中国、鉱山需要追い風
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>建設機械メーカー大手4社の2018年3月期決算が出そろった。為替のプラス影響も受けたが、中国の建機需要や鉱山機械需要の拡大がけん引し、全社が前期比で増収増益(神戸製鋼所の建設機械部門・コベルコ建機は経常損益が533億円改善の219億円)となった。日立建機は純利益で600億円と過去最高益を更新し、コマツの建設機械・車両部門もセグメント利益で70.7%増の2759億円と好調だった。住友重機械工業の建設機械部門も、営業利益ベースで11倍増。
大橋徹二コマツ社長は決算会見で、「特に中国、北米の需要回復が著しく、すべての地域で売り上げが増えた」と好決算を印象付けた。4月に傘下に収めた米コマツマイニング(KMC、旧ジョイ・グローバル)の影響を除いたコマツの従来ベースの業績をみると、北米(前期比19.2%増)、中国(同53.8%増)、アジア(同42.6%増)での売上増のほか、全地域で伸びた。その結果、日本、北米、欧州を除く「戦略市場」(コマツ)の比率が前期の50%から55%まで持ち上がった。
国内市場では、下期には新排出ガス規制関連の駆け込み需要の反動減もあり新車需要が減少したものの、売上高はコマツが4.7%増の3156億円、日立建機は20.1%増の1932億円、住友重機械工業の建設機械部門は、油圧ショベルが10.0%増の600億円だった。
全国的に高速鉄道など大型のインフラ工事が進行し、建機の需要が伸長した中国市場は好業績をけん引。売上高ベースでコマツは53.8%増、日立建機も12.7%増、住友重機械工業の建設機械部門は油圧ショベルが107.2%増と好調だった。
19年3月期の需要について平野耕太郎日立建機社長は「主力製品である油圧ショベルの世界需要は日本、欧州、ロシア以外で増加傾向が続き、保守的な観点でみても4%増加する」とし、「前年比増加率は小さいが、過去最高水準だった10年度需要のレベルまで近づく」との見立てを示した。
これにより各社の19年3月期見通しは、コマツが物量の増加、製品売価改善に加え、鋼材価格など原材料の上昇転嫁から、営業段階で244億円の増益要因を見込む一方、想定為替レートを1ドル=100円と足元よりも円高に設定したため、営業利益で460億円の減益要因を見込む。日立建機も物量増や売価改善はあるものの慎重な円高設定から、調整後営業利益で319億円の減益要因を想定する。
コベルコ建機は、油圧ショベルの需要は中国を中心に引き続き堅調な推移を見込み、グローバルでの販売台数は前期を上回る予想だが、鋼材などの購入資材のコストアップを想定、4.1%減となる210億円の経常利益を見込む。
残り50%掲載日: 2018年5月9日 | presented by 建設通信新聞