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  • カナリヤ通信・第31号~働き方について考え、気づく~

     男性でも女性でも働き方にはそれぞれの思いがあるでしょう。“一生懸命頑張って認められたい”“大きなプロジェクトに携わって成果を出したい”など、前向きに取り組み、達成感を得たいと考えている人も多いでしょう。しかし、能力に差がないにもかかわらず入社の段階から男女の格差があると感じている人がいるのも事実です。今回は、公平・公正な判断、評価のツールとして、仕事をデータ化・可視化することで女性活躍・働き方改革につなげる秘訣について話を聞きました。

     

    【早稲田大学政治経済学術院教授/大湾 秀雄氏/男女区別のない能力評価社会へ/快適職場へ、まずはデータ活用】

     

     男女格差は依然存在しています。特定の部署にしか女性を配属しないケースも散見されます。学歴や採用時の適性検査(SPI)が同レベルであって、配属先に違いがなくても、男性には高度な仕事が与えられ、女性はルーティン業務が与えられるというケースは多いのではないでしょうか。また、男性は本人の経験の幅を広げるために、計画的な異動機会を与えられる一方、女性は会社都合で異動させられるケースが多いかもしれません。結果的に男性と女性とでは10年を待たずに、仕事をする能力に差がでてしまいます。組織をマネジメントするためには幅広い知識と経験、人的ネットワークが重要となってきますが、女性は、そういった経験のできる部署への配属・異動が少ないため、役員クラスまで昇進している人が極端に少ないのが現状です。

     

    ■「業務の棚卸し」をする

     こういった事象を改善するには、長時間労働の習慣を改め、男女が同じ働き方ができる部署を増やす必要があります。そのためには、生産性の向上が必要になりますが、まずは会社全体の「業務の棚卸し」を行い個々人の業務全てを把握し可視化することが重要です。ただ、数千人規模の企業で一気に調査しデータを取るのは大変ですので、まずは人数が多く、自動化しやすいルーティン業務が多い部署から始めるとよいでしょう。   棚卸しは、まず社員1人ひとりの主な業務工程を書き出すことから始まります。次に、省略できる業務、自動化・機械化・アウトソーシングできる業務といったように仕分けをしていきます。そうすることで業務の効率化と軽減を図ることで残業を減らすことができますし、余剰人員を他の創造的な部門に配置転換することも可能になり、可視化することで働き方改革の中で求められる業務調整や仕事の相互支援が容易になります。

      自動化しやすい職種の整理が進んだら、次第にルーティン業務の少ない、より高度な職種業務の棚卸しをします。よく、1人で仕事を抱え込んでいるというケースを聞きますが、個人に依存している限り、ブラックボックスとなって、業務の効率化は進みません。そうならないためにも、社員が何の仕事をしているかを把握し可視化していきます。業務内容がプロセスとして記述できれば、同じ仕事を複数の人間がこなせるよう多能化を進めやすくなります。同じスキルを持った人が増えれば、部署やチームのメンバーと仕事や情報を共有しやすくなり、社員自身や家族の病気など突然の休暇でもメンバーが代わって対応できますし、有給休暇を取りやすい環境が整います。また、その過程で必要なスキルも明らかになり、標準化もされることで個々人の持つスキルの内容をデータ化することが容易となります。これは、男女の区別なく能力を評価することにつながるでしょう。

     

      ■能力開発には多面評価を

      上司の一方的な評価のバイアスを正し、他人と協働・情報共有しない社員の行動を改めさせるために、多面評価(*)を採用する企業が増えています。多面評価は、部下の育成に力を注ぎ、同僚と積極的に協力・情報共有する管理職社員の評価が高くなりますから、将来の業績との相関が高いです。ただし、通常の業績評価のように賞与や昇進・昇格と紐づけるのは厳禁です。そうすると、談合や足の引っ張り合いから正しい情報が集まらなくなります。多くの研究から、能力開発を目的とする場合だけ、多面評価のプラスの効果が出ることが分かっています。

     

    ■トップの真剣度を伝える

      女性活躍、働き方改革を迫られている現状においてはトップ主導の意識改革が必要でしょう。日本郵船では、男性の育休取得率を引き上げるために、「1週間以上の育児休暇を取得した男性社員に1万円を付与する」としました。その結果、それまで1割程度だった本社社員の取得率が5割まで上がったそうです。これは1万円というお金の効果というよりも、制度導入によってトップの真剣度が伝わった結果、その下の管理職クラスも従わざるをえなくなり、取得しやすい環境になったと考えられます、取得率が5割にまで上がれば制度として定着し、働き方改革につながっていくものと考えられます。

     

    ■父親1人で子と向き合う

     子どもを持つ女性社員が働きやすい職場を作るには、育児の大変さや重要性を皆が理解することが必要です。そのために、男性が主体的に育児をやるべきです。今、国のパパ・ママ育休プラスという制度のもと、両親が同時に休暇を取れるようになっています。しかし、一緒に取ったのでは、母親が主になって育児をしてしまいますので、本当の大変さを知るためにも、父親1人で子どもと向き合ってみてもいいでしょう。私もコントロールの効かない育児に大変な思いをしましたが、この問題の重要性に目を向けるきっかけになりました。

     

    ■幸せな気持ちで働くために

      働く人全員がハッピーになれば良いと思います。そのためにも、匿名化した上で、ストレスチェック診断や仕事満足度調査の個人データを分析することが大切です。例えば、リモートワークを採用した場合、活用している人にとっては満足・ストレス軽減という結果が出ても、管理職や一緒に働く人たちにとっては負担が増え不満足でありストレスを増やしている場合があります。個人のデータを使った分析で、会社の施策がどのような属性の社員に効果があり、どのような属性の人に追加的な支援が必要かを知ることが可能となります。ただし、ストレスチェック診断などは、社内の人間にはこうした分析を行うことが許されないので、匿名化した上で分析結果を提供する研究機関や事業者に依頼する必要があります。どの職場・部署・属性でも快適な職場を作るために、まずはデータ活用を試みてほしいと思います。   (*)上司だけではなく同期、部下、後輩、他部署からの評価を総合的に判断する評価制度。360度評価とも言う

     

    【可愛らしいグッズでマッサージ/コジットの「リトルリフレシリーズ」】

     

    「オフィスグッズは色々あるけれど、どうせ置くなら可愛くて実用的なものがいい」と思っている人は多いのでは。狭いスペースだからこそ、こだわりグッズを置きたいですよね。そこで今回紹介するのが「リトルリフレシリーズ」全3種類。カラフルで可愛らしいのに、ちょっとしたマッサージ機能があるのです。

    〈フラミンゴ〉  くちばし部分の突起でグイグイッと押せるプッシャー。押したい所にグイッと入り込むので気持ちいいポイントを押せます。

    〈レインボー〉   凹凸が足裏に気持ちいい足踏みです。踏み込んで足の裏をリフレッシュ。いすと背中の間にはさめば背中や腰のマッサージに使えます。

     〈サボテン〉   サボテン部分がくるくる回転するほぐしローラーです。コロコロ転がして、首や肩をリフレッシュ。手首にも使えます。   価格は、フラミンゴが800円、レインボーが1000円、サボテンが1200円(いずれも税別)。

    全国のバラエティーショップなどで販売しています。
    いつでもどこでもリフレッシュできるマッサージグッズなので、3つ並べてもいいかもしれませんね。

     

    【編集部放談】


    A 仕事をする上で評価は必ずあるけれど、その際にデータ化・可視化するというのは新しい考え方だと思った。
    B 感覚的な部分が結構多いけれど、科学的に分析されると、結果に納得できるよね。
    C 仕事をした分だけ評価されたらモチベーションが上がります。
    A 働く人すべてがハッピーになるといいね。

     

    【ピンチを未来への情熱に変える/FPD Solutions Ltds/セールスアシスタント 大島 未里さん】

     

     米国で学生時代を過ごし、帰国後は航空会社で勤務していました。主に、外国籍のお客さまの出入国トラブル、飛行機に乗り遅れたお客さまへのサポートや緊急着陸のサービスの調整を行っておりました。1分1秒が勝負の航空業界。スムーズな説明や誘導を「人とのかかわり」としてお客さまと触れ合うことで「日本に来て、あなたに出会えてよかった」と心が通じ合う瞬間がありました。
       現在、外資バルブ会社へ転職し、セールスアシスタントとして働いています。長期間のプロジェクトを成功させていくためには、クライアントと海外工場との緻密なやりとりが非常に重要です。時差や海外の祝日で連絡が滞ってしまい、冷や汗をかく時もあります。文化や価値観、言語の違いから生じる問題で板挟みになることもあります。一つひとつの出来事に改善策を生み出していくことが必要とされますが、1年かかったプロジェクトを成功に導けたときの喜びは、新たなプロジェクトへの情熱になります。常に問題を解決し、未来へのビジネスにつなげていくことが私の仕事スタイルです。   楽しいビジネスライフを一緒に送りましょう!

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    掲載日: 2018年5月9日 | presented by 建設通信新聞

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