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  • 大林組/BIMで高いデザイン性/新青森県陸上競技場、パネル取付けに新技術

     大林組は、青森市で進めている「新青森県総合運動公園陸上競技場新築工事」で、同社の技術を積極的に活用している。既存施設の老朽化に伴い進む同工事は二層式のメインスタンドと2万を超える客席などが特徴。パネルの取り付けには新開発の技術を適用したほか、デザイン性の高い意匠の実現に向けてBIMの活用も進めている。 青森県発注の同工事の規模はRC・SRC・S造地下1階地上4階建て延べ2万8812㎡。工期は2015年12月から18年12月。設計・監理は伊東豊雄建築設計事務所、施工は大林組・丸喜齋藤組・西村組JVが担当する。

     

     スタンドの構築ではカーブを描きながら一定の角度で勾配と段差を付ける必要がある。立体的でミリ単位の精度を確保するため、墨出しには複数の基準点から正確な位置を導き出す3次元計測システムを活用し、誤差を最小限に抑えた。

     

     1166枚に及ぶ軒天のGRC(ガラス繊維補強セメント)パネルの取り付けには、下からパネルをリフトアップできる新開発したアップスライダーを導入。クレーンによる設置が一般的だが、屋根上部工事との同時進行が困難なため採用した。

     

     1ユニット1t以上あるパネルを設置角度に固定したまま取り付け個所の直下まで運搬し、上昇させて鉄骨のプレートと接合する。位置と角度を微調整できるほか、風の影響も受けないため安全性が高く、作業時間を約3割短縮した。

     

     また、意匠性の高いデザインの実現にはBIMを活用した。曲面や斜面の多い形状を分かりやすく表示し、大屋根の鉄骨とGRCパネルの接合部分や、鉄筋と鉄骨が混み合う個所の納まりの確認を効果的に実施した。

     

     スタンド裏面に取り付ける木製ルーバーの設置ではさまざまな角度から見え方を検証するなど、デザインの決定にも貢献した。

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    掲載日: 2018年5月24日 | presented by 建設通信新聞

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