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建研/建物のドローン点検実証実験検証結果/コストは目視の3分の2、分析作業に時間
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>建築研究所(建研)はドローン(小型無人機)を活用した建物点検の技術開発を目的に、8月に行った実証実験の検証結果をまとめた。ドローンでの撮影点検は高所作業車からの目視点検と比べてコストが約3分の2に低減したが、カメラ撮影後の分析作業に時間がかかった。高解像度カメラでドローン点検した結果、同一画面で全面と詳細の点検調査ができた。
建研は芝浦工業大学、日本ツーバイフォー建築協会、西武建設との4者共同で、中高層建築物の外壁などの点検・維持管理をドローンで行う手法を研究。8月に実施した実証実験には、茨城県つくば市の建研敷地内に整備した6階建ての実験住宅を用いた。
標準的な点検方法である高所作業車からの目視点検、地上からの写真を使用した点検との違いを、▽点検精度▽コスト▽時間▽安全性-の4項目で比較検証した。精度については、地上撮影の撮影範囲が81%だったのに対し、ドローン撮影は100%と建物全体(外壁4面と屋根)を撮影できた。
点検から分析までのコストは高所作業車の目視点検の約3分の2。だが時間で見ると、高所作業車が約5時間で、比較するとドローン撮影が約15時間となった。カメラ撮影後の分析時間を短縮するため、ドローンに搭載するカメラの画素数を1200万画素から1億画素に変更した結果、建物から離れた位置でも不具合箇所を測定できた。拡大画像でもシーリング材の亀裂が確認できるなど、同一画面で全面と詳細の点検調査が可能になった。
安全性について建研は、ヒューマンエラーによるドローンの墜落が多いことから、ドローン技術を習得した人材育成と、ドローンによる点検調査の自動化の必要性を指摘。ドローン技術が無人地帯から有人地帯に活用され始めるとみて、信頼性の向上を目指す必要があるとしている。
残り50%掲載日: 2017年11月10日 | presented by 日刊建設工業新聞