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  • 「フィットクリート」実物件適用/佐藤、安藤ハザマ、熊谷、戸田、西松、フジタ、前田

    【ひび割れ抑制を確認/仕上げ躯体、倉庫・工場床に提案】

     

     佐藤工業、安藤ハザマ、熊谷組、戸田建設、西松建設、フジタ、前田建設の7社は、共同開発した「フィットクリート」の実物件への適用を開始した。実物大の壁・デッキスラブ試験体を使った2年間の屋外曝露試験で、乾燥収縮ひずみを制御してコンクリートのひび割れを抑制できることを確認した。今後は、ひび割れのない美観を求められるコンクリート打ち放しの仕上げ躯体や、倉庫・工場などの床、高い遮蔽性が求められる構造物などに積極的に提案する。 共同開発の7社は、コンクリートの乾燥収縮ひずみをゼロから800マイクロ(長さ1mのコンクリートが0.8mm縮む)までの範囲で制御する方法を2015年に確立した。同年10月からは、実物大の試験体を製作して曝露試験を続けていた。

     

     試験の結果、壁試験体では、1㎡当たりに発生したひび割れの長さが無対策のコンクリートに対し、高耐久クラス(乾燥収縮ひずみ400マイクロ)で約77%のひび割れ低減効果を確認した。収縮ゼロクラス(同0-100マイクロ)では、外観上のひび割れは発生しなかった。デッキスラブ試験体は、高耐久クラス、低収縮クラス(同250マイクロ)ともにひび割れが発生しなかった。

     

     7社は、効果が確認できたことから、名称を『フィットクリート』として商標登録を出願。既に収縮ゼロクラスを2物件(研究施設と教育施設の化粧打ち放し壁)、低収縮クラスを2物件(事務所ビル外壁、物流施設の床スラブ)で適用済みのほか、高耐久クラスは多数の物件に適用した。

     

     今後、曝露試験で得たデータをもとに、最適な乾燥収縮ひずみ制御のための設計手法を検討し、品質の検証方法の確立も進める。

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    掲載日: 2018年6月7日 | presented by 建設通信新聞

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