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  • BIMデータ/大容量を高速転送/日立ソリューションズ/3Dビュー共有

     日立ソリューションズは、建築プロジェクトに携わる多くの関係者間でBIMデータ(3D建物モデル)をBIM専用のソフトウェアがなくても3Dビューで確認することができ、変更履歴や課題などの関連情報を共有して活用できる「活文 BIMデータ共有・活用ソリューション」を開発した。ゼネコンや設備工事などのサブコンの設計者が個別に作成したGB(ギガバイト)サイズのBIMデータを、大容量高速転送技術で関係者と共有できる。また、BIMデータを軽量化して3Dビューに変換できることから、プロジェクトの課題に早期に対応可能となり、関係者間の合意形成に貢献する。 建築設計や施工現場では、BIMの導入・適用が進んでいるものの、専用ソフトウェアや専門技術者が必要になる。このため、大容量BIMデータの活用は、特定の事業者間にとどまり、社外関係者間とのデータ共有などが課題になっていた。

     

     同社は大手を含む10社程度のゼネコンを対象に聞き取りを実施。BIMデータ活用に当たり、▽作業現場のネットワーク回線が細く、拠点間や組織間で大容量のBIMデータを共有できない▽施主や工事関係者、営業担当者などBIMソフトを持たない関係者と3Dビューが共有できる環境が必要▽図面や3Dビューの共有で認識できた課題や問題を管理できる仕組みがほしい--の課題を抽出。課題を解決するため、同社の企業間情報共有システム「活文シリーズ」の技術を使い、今回のソリューションを提供することにした。

     

     ゼネコンなどの設計者は、作成したGBサイズの大容量BIMデータを、多重化通信技術によって、共有サーバーに高速で転送できる。20階建て延べ約6万6000㎡の建物に相当する2GBサイズでも確実に転送できデータを共有できるという。

     

     また、実際にデータは一定部分を転送することになることから、500MB(メガバイト)の場合、国内の転送では通常15分50秒かかるが、「活文」だと3分40秒で済む。また、海外とのデータのやりとりで効果を発揮する。例えば中国に100MBのデータを転送する場合、「活文」は3分、通常だと40分という。このため、BIMの作図をアジア企業に依頼する際に速度効果が得られる。

     

     転送されたBIMデータは、IFC(Industry Foundation Classes)形式のデータであればラティス・テクノロジーが無償配布している超軽量3Dフォーマット技術「XVL」のビューアで見ることができる。BIMデータを誰でも見ることができる3Dビューに変換されるため、施主へのプレゼンテーションなどにも活用でき、合意形成にも役立つ。

     

     また、BIMデータを統合して検証した結果などを関連付けて管理できる。課題や修正の意図が伝わりやすくなるため、ゼネコンやサブコンの各設計者の手戻りを防ぐことにつながる。更新後のデータは、自動で版管理されることから、誰がいつ設計変更したのかを履歴とともに確認できる。

     

     このソリューションは、31日から販売する。価格は個別見積もりだが、概算でソフト買い取りの場合、100ユーザー登録で1000万円程度。リースの場合は、同ユーザー数登録で月額約40万円。初年度は10社程度の販売を目指す。

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    掲載日: 2018年7月18日 | presented by 建設通信新聞

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