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環境省 大熊町の中間貯蔵施設/ICT活用など効率的に
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【第1期2工区=清水JV 第2期1工区=鹿島JV】
福島県の大熊、双葉両町内では、環境省が整備している中間貯蔵施設の稼働および整備が、さまざまな工夫により急ピッチで進められている。中間貯蔵施設は、双葉町と大熊町の2町にまたがる東京電力福島第一原発を取り囲む敷地1600haに建設している。
県内で最大約2200万m3発生すると見込まれる除染土壌などを、最長30年間保管するため、受け入れ・分別施設が9カ所、土壌貯蔵施設は10カ所それぞれ整備する。
このうち、第1期大熊2工区(清水建設・竹中土木・東洋建設JV)では、25日時点で大型土のう袋に詰められた除染で出た除去土壌約7万袋分に当たる約4万6000m3の土壌を埋め立てた。現在、拡張作業を進めており、貯蔵容量は最大約21万m3を想定。隣接区域の第2期大熊1工区(同JV)は同約95万m3を見込んでいる。
原田知博所長(清水建設JV)によると、「最長30年間の保管を想定しているが、最終処分場ではないこともあり、土壌は再掘削ができる固さで締め固めている。飛散防止などのための遮水シートは、拡張することを想定している部分は耐性を確保しつつ、費用を抑えた製品を採用している」と話す。
一方、今月19日から貯蔵を開始した第2期1工区(鹿島・東急建設・飛島建設JV)の埋め立て容量は約40万m3を想定。施設内を4ブロックに分けて整備しており、先行して完成した1ブロックからICT施工による埋め立てを行っている。
「埋め立てに当たっては、締め固めを行うローラーにGPS(全地球測位システム)を組み合わせて位置データを連続的に取得し、締め固めの過不足がないか把握しながら効率的に作業を進めている」(鹿島の小沢明正所長)。
このほか、搬入される除染で出た除去土壌が詰められた大型土のう袋を破く工程で、清水JVの受け入れ・分別施設はウォーターカッター、鹿島JVの同施設ではワイヤーソーをそれぞれ採用。土のう袋と除去土壌を分別することで、異物除去の工程を簡略化する工夫なども行っている。
また、鹿島JVの第2期1工区の受け入れ・分別施設では、荷下ろし設備に3袋吊りの治具を導入。これにより、通常では1袋ずつの荷下ろし作業を、約130秒で3袋の荷下ろしサイクルを実現した。
残り50%掲載日: 2018年7月31日 | presented by 建設通信新聞