当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 国交省調査/施工パッケージ型積算/合理化・効率化に効果/施工形態把握困難の声も

     国土交通省は、積算業務の合理化を目的に2012年10月から導入している施工パッケージ型積算方式に関するフォローアップ調査の結果をまとめた。17年度に施工パッケージ型積算方式を使用した直轄工事のうち、680件を対象に受発注者の双方にアンケートを実施。積算に要する時間の短縮など、受注者からも一定の評価を得ていることが分かった。

     

     フォローアップ調査は、施工パッケージ型積算方式の導入に対する効果や課題の把握を目的に例年5-6月に実施。経年的な状況・傾向をつかむことで、次年度の改定に反映させることが狙い。

     

     各地方整備局と北海道開発局、沖縄総合事務局が発注した施工パッケージ型積算方式および総価契約単価合意方式による直轄工事(局発注・事務所発注)のうち、完了または継続中の680件を対象に受発注者の双方にアンケート形式の調査を行った。

     

     有効回答数は、発注者が585件(複数の工事を担当している場合は1担当者1回答)、受注者は680件となっている。

     

     調査の結果によると、「積み上げ方式による積算と比べて、積算に要する時間がどう変化したか」という問いに発注者の45%、受注者の74%が「積算に要した時間が短縮した」と回答。導入の目的である積算業務の合理化あるいは効率化に受発注者の双方が一定の効果を感じていることを伺わせる結果となった。

     

     一方で、かねて指摘されているように、工程プロセスなどの「施工形態・施工イメージの把握が困難になった」という回答も依然として存在。パッケージ化(歩掛かりの廃止)しているが故に、必要数量など歩掛かりに関する情報が見えにくいというデメリットを挙げる声もある。

     

     対象の施工パッケージ型積算方式は、直接工事費を積算条件(施工単位)ごとに設定された機械経費・労務費・材料費を含む「標準単価」を用いて積算する仕組み。18年4月までに413の施工パッケージが設定されている。

     

     最大のメリットは積算作業の簡素化にある。その使用頻度(適用割合)は導入当初の約30%から着実に増加。設定される施工パッケージの増加もあって、現在は積算作業の約65%が、この施工パッケージ型積算方式を用いて行われているという。

     

     15年度までに、すべての都道府県・政令市で施工パッケージが導入されるなど、一定の普及が進んでいる。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2018年8月20日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事