プラントエンジニアの仕事とは?業務内容・給与などを詳しく解説
プラントエンジニアは業界一の大規模な建築プロジェクトに携わる、やりがいのある仕事です。今回は、世界を舞台に活躍するプラントエンジニアの気になる仕事内容について解説していきます。
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「プラント」とは工場設備の一式のことを指します。例えばゴミ焼却場の場合、計測器、クレーン、ボイラー、焼却炉など多くの工場設備から構成されています。それら全体、つまり工場そのものを「プラント」と呼びます。
一口にプラントと言っても様々な種類のプラントがあります。想像してみて下さい、多くの種類の工場が挙げられると思います。ゴミを焼却するゴミ焼却プラント、上下水処理や工業用純水を作る水処理プラント、化学繊維プラント、発電所などのエネルギープラントなど。ここで挙げたのはほんの一部で、とても多くの種類のプラントがあり、それぞれに特徴が異なります。
前述したようにプラントには、ごみ焼却プラントや化学繊維プラントなど、さまざまな種類があります。
多数あるプラントは大まかなに以下の3つの種類に分類することが可能です。
- 産業系プラント
- 化学系プラント
- 環境系プラント
上記の3つのプラントについて詳しく解説していきます。
産業系プラント
人々が生活するうえで必要なモノに携わる産業系のプラントには、食品工場や製薬工場、製鉄工場、セメント工場など様々なプラントがあります。
化学系プラント
製品をつくる素材やモノの動力源をつくり出すのが化学系のプラントで、発電所や化学工場、ガス精製工場などがあります。
環境系プラント
浄水場や下水処理場、ごみ処理に携わるものを環境系のプラントとしており、環境維持に必要な施設を指します。
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プラントエンジニアリング会社のビジネスの中心となるのが「EPC事業」というもので、設計(Engineering)、資材調達(Procurement)、建設(Construction)の頭文字をとった呼び名です。
設計・資材調達・建設の工程を経て工場を作るのがプラントエンジニアの仕事となるのですが、もちろん一人が全ての業務に携わるわけではありません。
プラントの企画・提案や設計、資材調達、建設、施工管理、試運転、保守管理など各工程で専門知識・技術を有するエンジニアたちが活躍しています。
ここでは、上記のプラントエンジニアの仕事について詳しく解説していきます。
なお、プラントエンジニアリング会社には、企画・提案から保守管理まで全て行う総合エンジニアリング会社と、メンテナンスなどの特定の工程のみを行う専業会社が存在するため、企業によって仕事の幅が異なることも覚えておきましょう。
プラントの設計
プラントに関する設計のことで、以下のようなものがあります。
- プラントの基本的な設計
- 焼却炉やボイラーといった機器の設計
- パイプなどの配管設計
- 電気設備や制御システム電気設備設計
- タービンやポンプなどの回転機械設計
上記のように、プラントにはさまざまな機器が使用されているため、それぞれの機器を専門のエンジニアが分担してプラントを設計します。
資材調達
各機器の設計図をもとに資材の調達をするのも、プラントエンジニアの仕事です。
以下の手順で資材を調達します。
- 複数の機械メーカーに見積もりを依頼し、費用や工期、性能などを比較して導入する機器を決定する
- メーカーと打ち合わせを行い、詳しい仕様など設計図と一致しているかを確認し、問題がある場合は修正してもらうようにメーカー側に依頼する
- 完成した機器が設計図通りなのかを確認する
資材や部品の調達し、不具合の有無を確認するのも、プラントエンジニアの重要な仕事です。
建設
プラントエンジニアは、プラントの建設にも関わります。
特に、基本設計をしたプラントエンジニアは関わることが多いです。
設計図通りにプラントが建設されているかを確認し、問題なくプラントが建設できるようにする重要な仕事になります。
施工管理
施工管理は、作業の安全性やスケジュール管理など、プラントの建設工事を管理する仕事です。
各工程の全体像を把握して、マネジメントを行う必要があります。
試運転
プラントが完成したら、試運転を行います。
試運転は、設計通りにすべての機器が動いているのか、性能が発揮できているのかを確認する最終チェックです。
機器の動作だけでなく、安全性も確認し、問題なければ運転を開始します。
保守管理
プラントが完成したあとの保守管理もプラントエンジニアの仕事です。
定期的に機器の点検を行い、問題がないか確認します。
仮に問題があった場合は、修理の手配などを行い、プラントが正常に運転できるようにします。
プラントの仕事内容で解説したように、専門知識が必要になる職種であるため、「どうすればプラントエンジニアになれるのか?」という疑問を持っている方が多いです。
ここでは、プラントエンジニアになるための資格やスキルについて詳しく解説してます。
必要な資格
プラントエンジニアになるために必要な資格は特にありません。
しかし、専門的な知識が必要な仕事であるため、保有していると有利な資格としては、高い専門性を備える「一級建築士」や「技術士」などの資格があります。
これらの資格を所有していれば、様々なプラントで働ける可能性が広がります。
必要なスキル
プラントエンジニアとして働くためには、建築系、機械系、化学系、土木系、電気系、システム系など、工学部や理工学部の知識は最低限身につけておく必要があります。
専門性が高い仕事ですので、プラントエンジニアには大学よりも専門知識が得られる大学院を卒業している方も多いです。
なお、海外勤務を希望する方には高い英語力が求められ、留学経験やTOEICのスコアが判断材料になります。
建設転職ナビでプラントエンジニア関連求人の平均想定年収はおよそ450万円~710万円となっています(2022年11月調べ)。
携わる業務や経験・スキル、企業などでかなり年収にバラツキはありますが、専門的な知識や技術が必要なため、日本全体の平均年収である414万円(2018年データ)からすると高い水準となっています。
どういったプラントのどの工程を担当するのかによって年収に差が出てきますが、特に管理職や海外で活躍するプラントエンジニアになると、年収1千万円台も視野に入ってきます。
プラントエンジニアは工場(プラント)という、スケールが大きい建築物に携われる仕事です。規模が大きい分、マンションやビルなどの建築物よりも複雑な工程を踏み、多大な時間と資金、労力を費やすことになります。
専門性が高く大変な仕事である分、プラントの完成を目の当たりにすると今までにない達成感を得られることでしょう。人々の暮らしに欠かせないプラントを手掛ける事は社会貢献性も高く、やりがいを感じながら働くことができる仕事でもあります。
一方で、大気汚染や水質汚染など、環境問題の中にはプラントが原因とされるものもあり、それを軽減・解決するのもプラントエンジニアに求められる役割の一つです。
また、国外にも日本の高いプラント技術を必要としている国は発展途上国を中心にたくさんあり、人々の生活を支えるエネルギープラントから小さな製品を生み出すプラントまで、その需要は世界全体に広がっています。
そうした需要の高まりを受けて、近年では原油が豊富な中東での石油化学プラントやエネルギー供給が安定していない東南アジアでのエネルギープラントなど、ビジネスの場を国外に求める企業が増えています。そのため、プラントエンジニアはグローバルに活躍できる非常に魅力的な仕事と言えます。
プラントエンジニアのキャリアプランとしては、プロジェクトを統括するマネジメント職になることです。
最初は、プラントの部分的な設計を行いながら、施工管理なども経験して、マネジメント職を目指します。
なお、専門性を高めていき、スペシャリストを目指すキャリアプランもありますが、より専門的な知識が必要になるので、どちらのキャリアプランが自分に向いているのかを慎重に判断するようにしましょう。
プラントエンジニアは、専門的な知識が必要になり、さまざまな業務に携わるため、楽な仕事ではありません。
では、どういった人がプラントエンジニアに向いているのでしょうか?
コミュニケーションが得意な人
プラントエンジニアは、コミュニケーション能力が高い人に向いています。
プラントの設計には、多数のプラントエンジニアが関わることになるため、他のプラントエンジニアと円滑なコミュニケーションが取れないと、プラント建設でミスが起きる可能性があります。
また、プロジェクトを統括するマネジメント職を目指すなら、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
職人気質な人
プラントエンジニアは技術職であり、常に知識や経験を身につけていく必要があります。
黙々の自分の技術を磨いていく職人気質の人に向いている仕事です。
あまりにも分野が多岐にわたり、専門性が高いプラントエンジニア。探究心が強い、専門性に磨きをかけたい、スケールが大きい仕事をしたいという熱意がある方にとっては一生追い求められる魅力がある仕事です。
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