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危険物取扱者乙種4類の合格率は?資格概要と難易度について

「ビルメン4点セット」のひとつとして人気の「危険物取扱者乙種4類(通称:乙4)」。「難易度が高い」と言われますが、きちんと準備をすれば決して難しい試験ではありません。この記事ではそんな危険物取扱者乙種4類の難易度や合格率、効率的な勉強方法まで徹底解説します。

危険物取扱者乙種4類とは

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危険物取扱者は消防法で定める「危険物」を取り扱うのに必要な国家資格で、「甲種(こうしゅ)」、「乙種(おつしゅ)」、「丙種(へいしゅ)」の3種類があります。
危険物は性質ごとに第1類から第6類に分類されており、甲種、乙種、丙種ごとに取り扱える危険物の種類が異なります。

免状の種類 取り扱える危険物
甲種 第1類から第6類までの全ての危険物
乙種 第1類から第6類のうち取得した類の危険物
丙種 第4類のうち特定の危険物

甲種は第1類から第6類まで全ての危険物を取り扱え、丙種は第4類のうち特定の危険物を取り扱うことができます。
そして乙種は区分が第1類から第6類まで存在し、取得した類の危険物を取り扱うことができます。

これら危険物取扱者のなかで最も人気なのが「危険物取扱者乙種4類」(通称「乙4」)です。
乙4を取得すると、ガソリンや灯油、軽油などの「引火性液体」を取り扱えるようになります。

乙4はビルメンテナンス業で重宝される「ビルメン4点セット」のひとつとして人気がありますが、これはほとんどのビルに設置されているボイラー設備や非常用電源設備が重油や軽油を使うためです。ボイラー設備は設置されていないビルも増えていますが、非常用電源設備は多くのビルで設置されており、これを扱える乙4取得者の需要は大きいです。

危険物取扱者乙種4類を取得するメリット

危険物取扱者乙種4類を取得するメリットには、以下の3つがあります。

  1. 転職・就職で有利
  2. 昇給する可能性がある
  3. 安定して働ける
  4. 他の乙類の資格も取得しやすい

上記について詳しく解説しますので、危険物取扱者乙種4類の取得を検討する際の参考にしてみてください。

転職・就職で有利

危険物取扱者乙種4類は多くの業種で役に立つ仕事であるため、常に一定の需要があります。

例えば、以下のような業種です。

  1. 石油プラントなど石油貯蔵タンクを所有している企業
  2. 化学工場
  3. ガソリンスタンド
  4. タンクローリー
  5. ビル管理

上記の職種は、乙種4類に該当する燃料などを扱う機会がある職種のため、危険物取扱者乙種4類の有資格者が優遇される可能性が高いです。中には、危険物取扱者乙種4類の資格を必須にしていることもあり、就職や転職で有利と言えます。

昇給する可能性がある

企業によっては、危険物取扱者乙種4類を取得することで、資格手当の支給が期待できます。
しかし、難関と言えるほどの資格ではないため、高額ではないことが多いです。とはいえ、数千円でも給料が上がるのは大きなメリットです。

所属している会社で、危険物取扱者乙種4類の資格手当があるなら、取得を検討してみてください。
ちなみに、危険物取扱者乙種4類はアルバイトでも時給がアップする可能性が高い資格です。
特に、セルフサービスのガソリンスタンドでは、危険物取扱者乙種4類の有資格者による監視が必要になるため、他の方よりも時給が高くなる傾向にあります。

安定して働ける

ボイラーや非常発電機の燃料で重油や軽油などの引火性の液体を扱うビル管理では、危険物取扱者乙種4類の有資格者がいないとビルのメンテナンスができません。

事業を行ううえで必要不可欠な資格であるため、企業にいなくてはならない人材です。
したがって、企業から重宝される可能性が高く、安定して働くことができます。

他の乙類の資格も取得しやすい

危険物取扱者乙種4類を取得すると、第1類の「酸化性固体」や第2類の「可燃性固体」などの他の乙種に該当する危険物の資格試験を受験する際に、2科目免除されます。

1科目だけ受験すればよいので、試験対策がしやすく、効率良く勉強することが可能です。
他の資格取得を検討している方は、まずは危険物取扱者乙種4類を取得するのもおすすめの手段と言えます。

危険物取扱者乙種4類と他の乙種試験との違い

危険物取扱者乙種第1類から第6類では、以下のように取り扱える危険物が異なります。

区分 取り扱える危険物 代表的な物質
第1類 酸化性固体 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類
第2類 可燃性固体 硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム
第3類 自然発火性物質・
禁水性物質
カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、黄りん
第4類 引火性液体 ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類
第5類 自己反応性物質 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、ヒドロキシルアミン
第6類 酸化性液体 過塩素酸、過酸化水素、硝酸、ハロゲン間化合物

出典:(一財)消防試験研究センターHPより引用

乙4は他に比べてガソリンなど身近な石油類を扱うため、タンクローリーの運転手やガソリンスタンドの従業員、化学メーカーの製造者など様々な場で資格を活かせます。
このことから乙4の受験者数は非常に多いのですが、合格率は低めとなっています。
乙4以外の乙種は合格率が65%程度なのに対し、乙4の合格率は30~45%程度にとどまります。

ではなぜ乙4のみ合格率が低いのでしょうか? 特別に試験が難しいのでしょうか? 次で乙4の合格率や難易度について、詳しくみていきましょう。

危険物取扱者乙種4類の合格率や難易度は?

危険物取扱者乙種4類の合格率

令和4年度の危険物取扱者乙4の合格率は以下の通りです。

実施時期 受験者数 合格者数 合格率
令和4年4月 4,296 1,896 44.1%
5月 7,426 3,244 43.7%
6月 45,847 12,367 27.0%
7月 14,872 4,729 31.8%
8月 7,104 2,717 38.2%
9月 8,504 3,522 41.4%
10月 24,008 7,818 32.6%
11月 39,922 11,548 28.9%
12月 12,772 4,106 32.1%
令和5年1月 8,257 2,444 29.6%
2月 30,353 9,470 31.2%
3月 19,648 6,350 32.3%
令和4年度通算 223,009 70,211 31.5%

出典:(一財)消防試験研究センターHPより引用

危険物取扱者乙種4類の難易度が高いと言われる理由

危険物取扱者乙種4類の難易度が高いと言われる最大の理由は、「受験者数が多い」ことにあります。
乙4はガソリンや軽油、重油といった燃料を扱う資格です。この資格は様々な場で活かすことができ需要も大きいため、他の資格よりも圧倒的に受験者数が多い(令和3年度は他類の20倍)のです。また、受験資格がないため年齢や経験を問わず誰でも受験することができる点も、受験者数が多い理由です。

全ての受験者が合格を狙って勉強をして臨んでいれば合格率はもう少し上がるでしょうが、実際には会社や工業高校をはじめとする学校などで半ば強制的に受験させられている方もいます。そういった方の中には十分に勉強せず受験している方も少なくないため、結果的に乙4の合格率が低くなるのです。

以上のことから分かるように、乙4は試験の難易度が特別高いわけではありません。試験対策が不十分な方も多く受験していて合格率が低くなっていることから、難易度が高いと言われているのです。

危険物取扱者乙種4類の試験概要

主管

一般財団法人 消防試験研究センター

資格区分

国家資格(都道府県知事認定)

受験資格

特になし

危険物取扱者乙種4類の試験形式と科目

▼試験形式
35問、マークシート方式、五肢択一

▼科目
危険物に関する法令:15問
基礎的な物理学及び基礎的な化学:10問
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:10問

試験日程

乙4の試験日時は一般財団法人 消防試験研究センターの支部によって大きく異なります。
東京であればほぼ毎週試験が実施されていますが、試験が少ない県では月1回~2ヶ月に1回というところもあります。
ホームページ で申し込み期間、試験日程を確認しておきましょう。

危険物取扱者乙種4類の合格基準・合格点

危険物取扱者乙4は、各科目で60%以上正解すると合格します。
試験科目は3つありますので、3科目すべて60%以上正解しなければなりません。

「危険物に関する法令」で15問中9問以上、「基礎的な物理学及び基礎的な化学」で10問中6問以上、「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」で10問中6問以上正解すれば合格です。

受験案内・申し込み先

一般財団法人 消防試験研究センター

危険物取扱者乙種4類の勉強方法

40~60時間は勉強時間を確保する

危険物取扱者乙4の試験は決して難しい内容ではありませんが、しっかり勉強しなければ合格はできません。
合格するためには40~60時間ほどの勉強時間が必要ですので、まずは勉強時間を確保して計画的に試験勉強していきましょう。

苦手科目を優先的に勉強する

合格基準は3科目全てで60%以上の正答となっていますので、苦手科目を優先的に勉強して正答率60%以上を目指しましょう。

文系の方は特に物理学、化学の科目が苦手な傾向にありますので、参考書を読んで対策すると良いでしょう。

過去問を繰り返し解く

テキスト、参考書で基礎知識をインプットしたら、過去問を繰り返し解いてアウトプットの練習をします。過去問を解く際には実際の試験を想定し、試験時間内で解けるようにしておくことが大切です。

過去問で間違えた箇所は何故間違えたのか参考書などで確認し、似たような問題が出題された時にも正解できるようにしましょう。

消防試験研究センター のウェブサイトでは過去問の一部を公表していますので、ぜひ活用してくださいね。

危険物取扱者乙種4類が活躍できる転職先は建設転職ナビで!

危険物取扱者乙種4類を活かせる仕事は非常に多いため、取得しておけば仕事に困ることはありません。就職や転職、年収アップ、そしてスキルアップにも大きく役立つ資格です。
きちんと試験対策すれば一発合格も狙えますので、気になる方はぜひ受験してみてくださいね。

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