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電気通信工事施工管理と電気工事施工管理の違いは?

2019年に新設された電気通信施工管理技士の資格は、電気工事施工管理技士と何が違うのでしょうか? この2つの違いについて徹底解説していきます。

電気通信工事施工管理技士とは?

「電気通信工事施工管理技士」は2019年に新設された新しい資格です。

取得すると、建設現場で「専任技術者」「監理技術者」「主任技術者」として働くことが可能となります。つまり、現場において「施行計画」「工程、安全管理」などの施工管理業務を行うことができるようになるのです。

インターネットや携帯電話回線なども電気通信工事に含まれていますので、5Gが普及していく今後は、より高い需要が見込まれると考えられています。

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電気通信工事施工管理技士の仕事内容

電気通信工事施工管理技士は、以下の工事を行う仕事です。

  1. 固定電話
  2. 携帯電話
  3. インターネット
  4. 社内LAN

具体的には、LANケーブルの新設や電波障害の調査、基地局設置など電気通信に関わる幅広い工事を行います。
また、現場での工事だけでなく、複数の現場の施工管理も仕事の範中です。

このように、スケジュール管理や安全管理、現場作業員の指導監督など、責任感が必要な仕事が多いのが特徴です。

1級電気通信工事施工管理技士と2級電気通信工事施工管理技士の違い

1級電気通信工事施工管理技士を取得していると、「監理技術者」として施工管理の業務をこなすことができます。
一方、2級電気通信工事施工管理技士は、「監理技術者」にはなれず、「主任技術者」として働くことが可能です。
監理技術者と主任技術者の違いは、工事の規模です。

下請けの請負金額が4,000万円以上の場合は、監理技術者を置く必要があり、主任技術者を置いても法的に意味はありません。
とはいえ、どちらの資格も施工管理の業務を行う際に役立つ資格なので、取得を検討してみてください。

電気通信工事施工管理技士の転職先

電気通信工事施工管理技士の転職先は、電話やインターネット、防犯カメラなどを取り扱っている会社が挙げられます。
例えば、NTTなどの電気通信会社や、電気設備工事を行う施工会社などです。

現在もインターネットは普及していますが、5Gによって、さらなるインターネットの普及が期待されるため、今後も需要が高い職種と言えます。

電気通信工事施工管理技士を取得するメリットは?

電気通信工事施工管理技士を取得すると、現場で監理技術者や主任技術者になれるのが大きなメリットです。

4,000万円以上の下請契約を行った場合は現場に必ず監理技術者を配置しなければいけません。
また、主任技術者は、元請けや下請を問わず、監理技術者が必要な工事以外の全ての工事に配置しなければいけません。

そして、電気通信工事施工管理技士はその名の通り施工管理の仕事を行います。
経営事項審査の技術力評価では、施工管理技士などの有資格者1人に対して5点が加算されます。この得点は公共工事の受注の時に企業の技術力として評価されますので、企業に貢献することができます。

試験内容について

電気通信工事施工管理技術検定の試験内容は「第一次検定」と「第二次検定」があります。

第一次検定に合格すれば第二次検定を受けることができ、両方に合格したら資格取得になります。
2019年に新設されたばかりの新しい資格ですので、試験の詳しい内容や難易度はあまり知られていません。

施工管理技術検定制度の改正について

令和3年度より施工管理技術検定制度が大幅に見直されました。

主な変更点は、以下になります。

  1. 学科試験と実地試験の名称が「第一次検定」と「第二次検定」に名称が変更されました
  2. 試験基準の変更により第一次検定にも「実地試験」の問題内容が出題され、第二次検定には「学科試験」の問題内容が出題されるようになりました
  3. 2級の第二次検定の合格者は1級の受検に必要な実務経験を満たす前でも、1級の第一次検定を受検することが可能になりました
  4. 第一次検定に合格することで取得できる「技師補」が新設されました

受検資格(1級/第一次検定)

1級電気通信工事施工管理技士は、指定の学科で大学を卒業した場合には、3年以上の実務経験で第一次検定の受検が可能となります。

上記以外の受検資格については、以下の表で確認してください。
また、各項目の詳細な条件等については(一財)全国建設研修センターHP をご覧ください。

学歴または資格 電気通信工事に関する実務経験年数
指定学科 指定学科以外
大学
専門学校「高度専門士」
卒業後3年以上 卒業後4年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校卒業者
専門学校「専門士」
卒業後5年以上 卒業後7年6ヶ月以上
高等学校・中等教育学校卒業者
専修学校の専門課程卒業者
卒業後10年以上 卒業後11年6ヶ月以上
その他の者 15年以上
電気通信事業法(昭和59年法律第86号)による電気通信主任技術者資格者証の交付を受けた者 6年以上
高等学校
中等教育学校卒業者
専修学校の専門課程卒業者
卒業後8年以上の実務経験(その実務経験に指導監督的実務経験1年以上を含み、かつ、5年以上の実務経験の後専任の監理技術者による指導を受けた実務経験2年以上を含む)  
専任の主任技術者の実務経験が1年以上ある者 高等学校
中等教育学校卒業者
専修学校の専門課程卒業者
卒業後8年以上 卒業後9年6月以上
その他の者 13年以上
2級の第二次検定に合格した者

出典:全国建設研修センターHPより引用

受検資格(2級/第一次検定)

2級電気通信工事施工管理技士は指定の学科で大学卒業した場合には1年以上の実務経験で第一次検定の受検が可能となり、1級電気通信工事施工管理技士より受検資格は緩くなっています。各項目の詳細な条件等については(一財)全国建設研修センターHP をご覧ください。

学歴など 電気通信工事に関する実務経験年数
指定学科 指定学科以外
大学
専門学校「高度専門士」
卒業後1年以上 卒業後1年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」
卒業後2年以上 卒業後3年以上
高等学校
中等教育学校
専修学校の専門課程
卒業後3年以上 卒業後4年6ヶ月以上
その他の者 8年以上
電気通信事業法(昭和59年法律第86号)による電気通信主任技術者資格者証の交付を受けた者 1年以上

出典:全国建設研修センターHPより引用

1級電気通信工事施工管理技術検定

1級電気通信工事施工管理技術検定では、「一般的な知識を有すること」というのが基準となりますので、ある程度の知識や経験が必要になります。
試験範囲を確認し、しっかりと試験対策しましょう。

【第一次検定】

・電気通信工学
・施工管理法
・法規

<電気通信工学>

  1. 電気通信工事に必要な電気通信工学、土木工学、電気工学、機械工学及び検知器学に関する一般的な知識
  2. 設計書に関する知識
  3. 無線電気通信設備、優先電気通信設備、放送機会設備に関する知識

<施工管理法>

  1. 電気通信工事の施工計画の作成及び工程管理、品質管理、安全管理などと言った施工管理方法に関する知識
  2. 電気通信工事の施工管理に必要な応用能力

<法規>

  1. 建設工事の施工に必要な法令に関する知識

【第二次検定】

第二次検定は記述式問題です。
「設計図面で要求されている電気通信設備の性能を確保するために、設計図面を正確に理解して電気通信設備の施工図面を適正に作成し、必要な機材の選定、配置等を適切に行うことができる高度な応用能力を有すること」が基準となっています。

引用:1級電気通信工事施工管理技術検定 第二次検定 受検の手引き

問題としては、設計図面が書いてあり、適正な施工方法や機材の選定、配置などを決定して記述するものとなっています。

2級電気通信工事施工管理技術検定

【第一次検定】

2級電気通信工事施工管理技術検定の第一次検定は1級電気通信工場施工管理技術検定と内容がほぼ一緒です。

ただし、1級は「一般的な知識を有すること」というのが基準ラインでしたが、2級は「概略の知識を有すること」とされています。1級と比べて2級の方が簡単で、少し答えやすい問題になっています。

【第二次検定】

2級の電気通信工事施工管理技術検定の第二次検定は一部マークシートがありますが、基本的に記述式で、論文を書いて答える形式です。

「主任技術者として、設計図書で要求される電気通信設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気通信設備の施工図を適正に作成し、及び必要な機材の選定、配置等を適切に行うことができる応用能力を有すること」が基準となっています。

引用:2級電気通信工事施工管理技術検定 第二次検定 受検の手引き

2級電気通信工事施工管理技術者は1級電気通信工事施工管理技術者に比べて難易度が低く合格しやすいので、まず2級電気通信工事施工管理技術者から挑戦してみてもいいかもしれませんね。

第一次・第二次検定について

第一次検定は2級のみ年2回試験が実際施されており、第二次検定は1級・2級ともに年に1回試験が行われています。
試験日程などの詳細は、(一財)全国建設研修センターのウェブサイトを確認してください。

令和3年度 電気通信工事施工管理技士の合格率

令和3年度の合格率は、1級電気通信工事施工管理技士は第一次検定が58.6%で第二次検定が30.1%、2級電気通信工事施工管理技士は第一次検定の前期後期の平均が78.7%で第二次検定が35.0%の合格率となっています。
どちらも試験対策すれば十分に一発合格を狙える難易度と言えるでしょう。

資格 一次/二次 受検者数 合格者数 合格率
1級電気通信工事施工管理技士 一次 8,076 4,730 58.6%
二次 6,147 1,852 30.1%
2級電気通信工事施工管理技士 一次(前期) 1,988 1,747 87.4%
一次(後期) 3,385 2,369 70.0%
二次 4,060 1,420 35.0%

出典:国土交通省 報道発表資料より引用

電気通信工事施工管理技士と電気工事施工管理技士の違い

仕事内容や検定難易度に違いがある

電気通信工事施工管理技士は携帯電話などの通信機器を使用できる回線の工事に携わります。
通信回線の弱電や配線そのものを触る強電などの電気配線を主に扱います。

一方、電気工事施工管理技士は、電柱上の架空配線や山間部の送電線を設置する工事などを担当します。

電気通信工事施工管理技士と電気工事施工管理技士は扱う電力に違いがあるため、扱う配線や配線の太さ、材料も大きく異なります。

また、電気工事施工管理技士は1級と2級で合格率にあまり差はありませんが、電気通信施工管理技士は1級の方が合格率は低く、難易度が高い傾向があります。

電気工事施工管理技士の詳細はこちら

まとめ

電気通信工事施工管理技士と電気工事施工管理技士はどちらも難易度は高くありませんので、これから電気関係の仕事への転職をお考えの方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。

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